日本の主要自動車メーカー8社(トヨタ、ホンダ、日産自動車、マツダ、富士重工業、三菱自動車、ダイハツ、スズキ)と日本自動車研究所が「自動車用内燃機関技術研究組合」、英語名で「Research Association of Automobile Internal Combustion Engines (AICE)」を2014年4月1日に発足しました。
エンジン開発には多額の費用と長い年月、英知が欠かせず、しかもクルマの競争力を大きく左右します。EVやPHEVが普及すれば内燃機関なんて必要ないのでは? という声も聞こえてきそうですが、じつはそんなことはありません。
昨年末にマツダの技術説明会によると、「2020年における自動車動力源の90%は内燃機関に関連する」のという予測を同社ではしているようです。
ほかの研究所でもハイブリッドを含む内燃機関の比率はかなり高く予想していて、まだまだエンジンの活躍の場は続くというのが常識的な見方といえるでしょう。ですから、マツダの「スカイアクティブ」やトヨタの1.0Lと1.3Lエンジンの大幅な燃費向上など、各メーカーも当然ながら研究開発に力を注いでいるわけです。
1:産学官の英知を結集し、将来にわたり有望な動力源のひとつである内燃機関の基盤技術を強化し、世界をリードする日本の産業力の永続的な向上に貢献する。
2:産学官の相互啓発による研究推進により、日本の内燃機関に関する専門技術力の向上を図り、技術者および将来にわたり産学官連携を推進するリーダーを育成する。
なにやら難しいですが、自動車メーカー8社と日本自動車研究所がタッグを組み、大学・研究機関と内燃機関の基礎研究を行うことで、世界のライバルに対して競争力を発揮していくというもの。
ガソリン、ディーゼルともに課題は燃費向上が主になるはずですが、どこまで日本の底力を示せるかに注目です。
(塚田勝弘)