長らく冷え込んでいた欧州新車市場が回復傾向を見せており、1月の新車販売総台数は96.8万台(前年同月比+5.2%)と5ヶ月連続で伸びています。
VWグループが24.5万台(+8.2%)、PSAグループが11.2万台(+6.9%)、ルノー(ダチア含む)が8.8万台(+13%)、フォードが6.7万台(+8.8%)の状況。
そうした状況の中、3月4日のプレスデーを皮切りに6日から16日までの11日間に渡って第84回ジュネーブモーターショー2014が一般公開されました。
東京ドームの約2.3倍に当たる11万平方メートルの会場に、約250のブランドが出展。世界初・欧州初の数は、昨年の約130に対して160以上と増加。
今回のショーではコンパクトカーやスポーティモデルのFMC(フルモデルチェンジ)が主体となっており、興味深いところではルノーがFFからRRにレイアウト転換した3代目「トゥインゴ」を出展しました。
新型のボディサイズは全長3590×全幅1640×全高1550mm、ホイールベース2490mm。エンジンはラッゲージスペースの下側に搭載。
BMWは同社初となるFFのミニバン、2シリーズ 「アクティブツアラー」をワールドプレミア。全長4342×全幅1800×全高1555mm、ホイールベースが2670mmと、メルセデス・ベンツ「Bクラス」に近いボディサイズとなっていることが判ります。
3気筒1.5Lと4気筒2.0Lのターボ付き直噴エンジン、及び4気筒 2.0Lターボディーゼルの3種類を用意。
アウディは正常進化した3代目となる新型「TT」をワールドプレミア。直噴2.0L直4ターボの「TFSI」エンジンを搭載、最高出力230ps、最大トルク37.7kgm/1600-4300rpmを発生。 (下動画 8:35より)
一方、今回のショーでは「アップル」が出展した自動車と車載器を音声認識技術「Siri(シリ)」を用いて繋ぐデバイス「CarPlay」が話題に。
メルセデス・ベンツは1月のデトロイトモーターショーで発表した新型Cクラスにいち早く搭載して出展。
ボルボは「コンセプト クーペ」、「コンセプト XCクーペ」に続く3ドアスポーツワゴン「エステートコンセプト」に「CarPlay」を搭載してワールドプレミア。
同車は70年代の名車「1800ES Sport Wagon」を彷彿させるモダンなエクステリア・デザインを採用。
また、EVでは以前にご紹介した「RINSPEED(リンスピード)」の自動運転EVコンセプト「XchangE」が実車になって登場。
テスラの「モデルS」をベースに製作されたもので、後ろ向きに回転するフロントシートや、最新Web技術HTML5を使った車載インフォテインメントシステム、オンデマンドで映画が観られる4Kの高画質モニターを搭載。
自動運転で重要なハッカーの攻撃に強いインフォテインメント・プラットフォームを採用。安全なデータ通信を提供するLTE通信システム、さらにドライバーを認識するRFID技術を備えているようです。
ご紹介した6台は特に今後の開発状況や市販化が注目される出展車と言えそうです。
■ジュネーブモーターショー2014 Webサイト
http://www.salon-auto.ch/en/photos/
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