自動車取得税廃止の財源は「消費税」から捻出すべき!

消費増税に合わせて「自動車取得税」を廃止するとの話でしたが、減収となる地方税の補填対応で「軽自動車税」の増税や、「自動車税」そのものの課税制度の見直しに向けて総務省が動き出しています。 

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税は取るべき所から ! 軽自動車各社が増税案に猛反発!!」や「軽自動車税増税か? 自動車取得税廃止で総務省が正式提案へ!」でもお伝えして来たとおり、自動車業界、特に「軽自動車」を主体とする自動車各社に大きな波紋が広がっています。 

従来より自動車業界が政府に求めて来たのは世界的に見ても過度な自動車への課税構造の見直しでした。 

具体的には「自動車取得税」と「自動車重量税」撤廃の2点。 

これは消費税増税の話が出る以前からの要求で、政府は今年1月に纏めた2013年度の与党税制改正大綱で「消費税増税(10%)時点で自動車取得税を廃止する」の文言を盛り込みました。 

現在車両購入時に消費税と共に課せられている「自動車取得税」の廃止により、ようやく2重課税が解消されるものと思いきや今度は「廃止に伴う地方税の税収1,900億円分の財源が見当たらない」として総務省が有識者などで構成する「自動車関係税制のあり方に関する検討会」を急遽設置。 

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総務省が同検討会で作成した自動車税見直し(増税)案を元に、政府は年末に纏める「税制改正大綱」に盛り込もうとしています。 

結局、当初の自動車業界の思いとズレるどころか、話は「軽自動車税」増税にまで及んでおり、当然ながら大きな反発を招いていると言う訳です。

今回の政府対応は自動車ユーザーの視線を「軽自動車税」の安さに振ってややこしくしているだけの話で、 本来あるべき姿は「自動車取得税」の廃止の為の財源を消費増税分から捻出、それを地方へ支給する「地方交付税」で補填すれば良いだけの話。 

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「国税」である消費増税時に廃止する決定をしておきながら「財布が違う」として、地方税の減収分を同じ地方税枠の範疇で補填しようとしているのが実態であり、消費者にとっては結局、現状以上に税負担が増す事態が静かに進行中。 

現在「自動車取得税」の税収、約1,900億円はほぼ3:7の割合で都道府県と市町村に分配されており、総務省は自動車税(都道府県の財源)と軽自動車税(市町村の財源)の課税方式を低燃費車の購入促進に結びつく形で見直すと同時に、差額が縮小するよう軽自動車に税額を上乗せして、取得税廃止に伴う減収分を回収する考え。 

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産経新聞によると、都道府県と市町村に増税後の財源を再配分すると仮定した場合、自動車税は数%、軽自動車税は約70%の増税になるとしています。 税額が7割増えれば軽の販売台数は年間数十万台規模で減るとの試算も。 

こうした事態を踏まえて公明党の石井政調会長が13日の記者会見で「軽自動車だけを狙い撃ちにしたような大幅な増税は地方の利用者の理解を得られない」として見直しを求める姿勢を示した模様。 

消費者としても、年末にかけての政府の動きから目が離せない状況が続きそうです。 

■自工会 「自動車取得税と、消費税との二重課税」について
http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/199910/02.html 

■総務省「自動車関係税制のあり方に関する検討会」資料
http://www.soumu.go.jp/main_content/000257632.pdf 

〔関連記事〕
・「税は取るべき所から!」軽自動車各社が増税案に猛反発!!
https://clicccar.com/2013/11/13/235753/ 

・「軽自動車税」増税か? 自動車取得税廃止で総務省が正式提案へ!
https://clicccar.com/2013/11/05/235029/ 

・2015年 自動車取得税廃止で「軽自動車税」増税の動き!
https://clicccar.com/2013/10/22/233822/ 

・JAFの調査で自動車への課税見直しの声が鮮明に ! 
https://clicccar.com/2013/09/22/231426/ 

・スズキ会長「軽」増税に反論 ! 軽自動車税は本当に安いのか?
https://clicccar.com/2013/09/02/229488/

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この記事の著者

Avanti Yasunori

Avanti Yasunori 近影
大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからのクルマ好きで、免許取得後10台以上のクルマを乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。