ミャンマーへ自動車メーカーが進出するワケとリスク

今年の5月に安倍総理大臣が訪問し、その前に地ならしをした麻生財務大臣も5000億円の延滞債務解消、500億円規模の円借款とミャンマーへの支援を強調している日本。もちろん、日本企業進出への後押しは分かりますが、日本国の膨大な借金、消費税増税も考えると、しっかり元を取ってくれなきゃなぁ、なんて素人は思ってしまうわけです。

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さて、既報のとおり日産が現地生産で2015年からサニーの生産を、スズキも今年2月にキャリイからクルマの生産再開を目指すとし、マツダも進出を表明、さらに三菱自動車もタイで生産したピックアップトラックの輸入事業を開始します。

4707ミャンマーといえば軍事政権から民主化、経済開放を進めていますが、軍部と各民族間との緊張があるなど、政治的なリスクはまだ残っています。

それでも自動車メーカーの進出や投資などが高まるのは、東南アジアの中でも豊富で安価な労働力があり、GDPもタイやもちろん、ベトナムなどと比べても低く、モータリゼーションもわき起こる可能性が大きいからでしょう。

しかし、それでも新興国にありがちなインフラの未整備、不安定な電力供給など課題は多く、どの自動車メーカーが最初に軌道に乗せるのか、日本だけでなく世界中が注目しています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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