三菱自動車がマレーシアで現地生産、ミャンマーで新車販売開始へ

現地企業への生産委託ではありますが、日産がサニーの生産をスタートすると発表したミャンマーでは、スズキも2010年から休止していた四輪車の生産再開を目指すと発表しています。また、マツダも進出する方針を示すなど、タイやインドネシア、マレーシアなどに続くASEANの勢いを感じさせます。完全に払拭はされていない政治的リスクを取ってでも豊富で安い労働力は見逃せないのでしょう。

ASXj.pg

三菱はマレーシアで「ASX」、日本名RVRの現地生産・販売を開始すると発表しました。東南アジアでの日本車の人気は根強く、すでに完成車輸入事業をしていたピックアップトラック「トライトン」を中心とした販売に加えて、メインとなる乗用車でも躍進を目指す狙いです。

「ASX(RVR)」も完成車を日本からマレーシアに輸出していましたが、現地生産モデルに切り替えることでシェア向上を図りながら、将来は現地生産車種の追加など、乗用車のラインナップを強化する方針も打ち出しています。

L200

また、先述したミャンマーでも新車販売を開始し、タイで生産していたピックアップトラックの「L200」を完成車として輸入事業を本格化させ、急速に拡大することが見込まれるミャンマーの自動車市場で知名度向上を図るのが狙い。

新興国ではピックアップトラックなどの需要がまず起こり、つぎにマレーシアのように乗用車市場が勃興、成熟するという流れですから、ミャンマーなども将来はこうした流れに向かうはずです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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