9月30日に内・外装のリフレッシュと20万円の値下げとなる価格見直しを断行したトヨタ・プリウスPHV。最廉価の「L」は305万円から285万円になり、CEV補助金を使えば30万円の補助金が戻りますから255万円の実質価格と、これなら食指を伸ばす人も増えそうです。
価格を下げるということは、プリウスPHVの苦戦も想起してしまいますが、それはベースのプリウスでも燃費は十分で、充電の手間や急速充電などのインフラもまだまだ途上となると躊躇する人もいたはず。
しかし、バッテリー切れでもエンジンが稼動し、ハイブリッドとして走るプリウスPHVは価格値下げで改めて要注目の存在といえるでしょう。
今年の「CEATEC JAPAN」のトヨタブースで、来年から日本、アメリカ、欧州でPHVやEVの本格的な普及に欠かせないとする「非接触充電システム」の実証実験の展示がありました。
いわゆるワイヤレス給電は、日産もNEXCO中日本なども進めていますが、トヨタのシステムは、コイル間で電力を伝送してバッテリーに充電するもので、駐車位置に合わせるだけで充電が可能。
電池交換ステーションで電池ごと交換するというビジネスモデルを提案していたアメリカのベタープレイス社は破綻しましたが、今回の「CEATEC」でも話題のひとつであった「Qi(チー)」規格を採用するスマホの非接触充電(ワイヤレス給電)と同様に、PHVやEVでもいかに手間を減らして効率良く充電できるかとして、非接触充電が話題の中心になりそうです。
(塚田勝弘)