星崎 俊浩 
ピンクラ&マジェのクラウン兄弟を見たくて、アムラックス東京へ行ったところ、マイナーチェンジ間もない車種も展示されていました。トヨタのラインナップの中でも、比較的オーソドックスというか、目立たないというか、地味なデザインだったSAIとPRADOが大変身を遂げていました。じぇじぇじぇとギョギョギョが一緒に来たような、ビックリ仰天のフェイスリフトぶりだったのです。
■草食系の代表格だったSAIが、斬新なモビルスーツ・フェイスに大変貌！
変な顔を整形したり、翔びすぎを戻したり、平凡すぎる顔にお化粧を施したり…。マイナーチェンジのフェイスリフトは、販売実績やユーザーの声を反映する場合が多いのですが、SAIにはたまげました。優しい草食系だった前期型とは、もはや全くの別物！
後期型は、テクノ系というか未来志向というか、まるでモビルスーツのような斬新なフロントフェイスを採用。まさしく、今までのどのクルマにも似ていない斬新なデザインだと思います。SAIがHV専用車であることは変わりませんが、後期型のSAIは、前期型のイメージを完全に払拭し、全く新しい顧客を開拓する使命を帯びているように感じました。
■押しの強さを更に強調、PRADOは肉食系に大胆マイナーチェンジ！
もう一台、大胆な変貌を遂げたのが、ランドクルーザーPRADOです。前期型はオフロードの質実剛健さがにじみ出ていましたが、後期型ではビッカビカに目立つ大型グリルに歌舞伎役者のような目付きのヘッドライトを採用してきました。間近で見ると、ヘッドライトも非常に凝った立体造形になっていました。迫力あるフェイスリフトによって、大地を疾走する肉食獣のような迫力が出たと思います。
聞くところによると、モリゾウ社長は新型SAIのデザインを見て「カッコイイ！」と大絶賛したとのこと。またPRADOの変身ぶりを見ると、トヨタは個性を強調したデザインに大きく舵を切りつつあると感じます。世界販売のトップを争うＶＷが、削り出しのようなシルエットを志向するのとは、全くアプローチが異なるのが興味深いところ。今後の個性豊かなトヨタデザインに、大いに期待したいと思います。
■アムラックス東京
http://www.amlux.jp/lineup/sai.html
（拓波幸としひろ）
