現在も自動車盗難や車上荒らしが後を絶たない状況が続いています。
政府や自動車業界、損保協会で組織する「自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチーム」のまとめによると、10年前に比べれば数々の対策で半数以下に減りつつあるものの、現在も平均して年間2万台以上のクルマが盗難被害に遭っており、2013年度も7月末現在、全国で既に約1万3,000件にのぼる盗難被害が発生中。
今年7月/末までの間に全国で最も車両盗難被害が多く発生しているのは千葉県(1,867件)で、前年同期比+44.6%と急増傾向が続いています。
次いで多いのが愛知県(1,549件)で、こちらは逆に-28.1%と減少傾向。第3位は茨城県で1,404件(同+29.4%)と続いています。
また、盗難率が高いクルマにもはっきりとした傾向が存在します。
(出展 自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチーム)
こうした車両盗難はちょっとした油断が元で発生しており、被害を防止するには以前にもご紹介したとおり、以下の5つの対策が有効とされています。
・エンジンキーを車内に残さない、スペアキーを隠さない
・クルマを離れる際は窓ガラス全閉でドアをロック
・車内に財布などの貴重品やカバンを放置しない
・夜間は見通しが利く明るい場所に駐車
・各種セキュリティグッズを併用
そして車両盗難と並んで多いのがカーナビ盗難。
警察庁のまとめによると、2004年度におけるカーナビ盗難被害件数が約1.5万件だったのに対して、2009年度には約2.4万件に増大。
社外品のカーナビに限らず純正ナビも被害に遭うケースが多いようで、カーナビ盗難の殆どはインターネット・オークションでの転売が目的と言います。
日本損害保険協会によると、カーナビ盗難1件あたりの損害支払額は純正ナビの場合25万円、市販ナビの場合は約18万円とか。 カーナビ盗難被害防止には上記の車両盗難防止策に加えて以下の4点が有効と言います。
(1)カーナビの機種が判らないようにカバーを掛ける
(2)取り外しが可能なタイプのカーナビは自宅に持ち帰る
(3)セキュリティコード機能を搭載したカーナビを選ぶ
(4)固定式のカーナビには盗難防止ネジを使用
カーナビにカバーを掛けるだけでカーナビの機種を特定出来なくなる為、盗難率が下がる傾向。
最近では簡単に脱着出来るPNDタイプのカーナビもかなり普及しているので、このタイプでは面倒でも都度外して車外から狙われないようにするのが効果的。
固定式ナビの場合は盗難防止ネジを使用することで、盗難率低下が期待できます。
また、(3)のセキュリティコード機能付きカーナビはクルマから取り外したり、バッテリーターミナルを外した場合に、カーナビ本体にユーザーのみが知るパスワードを入力しないと機能しないタイプの物で、販売店にパスワード解除申請が有った場合、盗難品かどうかの確認や盗難ルートの割り出しに威力を発揮。
トヨタ自動車でも2007年以降の販売店オプション用のナビで採用しています。
日本ではまだまだ見栄えの観点からインパネ・ビルトイン式ナビの人気が根強いことから、こうした対策でカーナビの盗難率低下が期待出来そうです。
車両本体の盗難防止と共に、カーナビの盗難についても「備えあれば憂い無し」 。
■自動車盗難 官民合同プロジェクトチーム Webサイト
http://www.car-tounan-boushi.jp/top.html
■警察庁 カーナビ盗難被害状況(PDF資料)
http://www.car-tounan-boushi.jp/images/condition_img/jidosya.pdf
■トヨタ カーナビ セキュリティ関連 Webサイト
http://toyota.jp/dop/navi/security/
http://toyota.jp/dop/navi/function/security/index.html
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