日本でF1グランプリが全戦レギュラー放映されるようになったのって、中嶋悟選手がフル参戦した1987年からなんですよね。
その時期以降爆発的にF1のファンが増えたので、ニキ・ラウダとか、ジャッキー・スチュワートといったドライバーというのは、同時代には見ていないひとがほとんどだと思うんです。これは、そんな1970年代の、ニキ・ラウダとジェームズ・ハントの伝説的な戦いをもとにした映画です。
1976年の開催が最後となった、ニュルブルクリンク・オールドコースでのグランプリの場面も出てきます。現代の、先鋭化したF1マシンとチーム、そして高度に整備されたコースでの戦いと比べて、すごく人間くさくて、そして危険な感じがしますね。
実話をもとにしていることもあって、走行シーンだけでなく、ふたりのライバル関係を中心とした人間ドラマも力が入っているようです。爽快さだけが魅力のノーテンキ・レース映画とは一線を画す深みや面白さがありそうです。9月公開予定です。
(まめ蔵)