おおざっぱにいうと北米では大型車、欧州や日本では小型車など、昔ほどではないにしても海外に出かけると駐車場事情の違いがクルマ作りに大きな影響を与えているのがよく分かります。日本の乗用車は、ここでは排気量は無視すると、軽自動車枠、5ナンバー枠(全長4700×全幅1700×全高2000mm以内)と3ナンバー枠の間に分水嶺があります。
ひと昔前の機械式駐車場は5ナンバーのみという制約があり、いまでも全高1550mm以下という縛りが多いようです。そこで今回は、駐車場別の注意ポイントを整理したいと思います。
とくに都市部でよく見かけるのが、タワー式や機械式の駐車場で。前者はパレットに乗せてクルマを回転させることで、狭い敷地を活用するのが狙い。駐車場前面にある大きな鏡を見ながら入庫し、出るときはバックが多く、初心者だと緊張しますよね。
後者は2、3台など複数台積み重ねて駐車するタイプで、こちらも限られた敷地に数多くのクルマを停めることが可能。タワー式、機械式ともに高さ制限(全高1550mm)がある場合があります。
なお、2007年から2012年7月まで死亡事故を含む負傷事故があり、国土交通省が機械式立体駐車場の利用時に注意するよう、喚起したことがあります。操作ボタンの操作は説明書どおりに、またドライバー以外は駐車場の外で待機するなどが大切です。
つぎに、大型ショッピングセンターなどに多いのが、スロープで上に登っていく自走式。ホテルなどでは地下に降りていくタイプもあります。こちらは2.1m〜2.2mの高さ制限があるケースが多いようです。
平地に停めるゲート式とコイン式は、都市部、郊外を問わずよく見かけます。ゲート式は駐車場の出入り口にあるゲート付近でカードを取り、出る際に料金を支払うタイプ。コイン式は各駐車枠にクルマをロックするフラップがあり、精算するとロックが下がり、クルマを出すことができます。一般的に3ナンバーでも駐車できますが、駐車場によっては狭い場所も多く、とくに幅には要注意。
若葉マークの多いこの時期、運転初心者にとって駐車は緊張するもの。そこで便利なのが、カーナビの駐車枠入力機能。すべてナビにあるわけではありませんが、あらかじめ愛車のサイズを入力しておくことで、入庫可能な駐車場が検索できる便利な機能です。
また、タイムズがリリースするスマホ用アプリ「タイムズ駐車場検索」などを使えば、駐車制限(車高/車幅/長さ/重量)やRV/1BOXの駐車可、EV/PHVの充電可などを検索できます。
■タイムズ駐車場検索iPhone/Android無料アプリ
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(塚田勝弘)