盗難件数が年間1500件前後を推移しているカーナビ。日本損害保険協会の調査によると、2011年11月単月に保険金を支払った額はカーナビ1件あたりの平均21.8万円と高額になっています。
PNDやスマホ用カーナビ・アプリが普及しつつあるとはいえ、既存の据え置き型ナビの装着率の方が高いわけですから、盗まれてしまうとそのダメージも大きいことになります。
そこで、トヨタは先日ナビゲーション盗難対策への取り組み強化を発表しました。対象はディーラーオプションの自動車用品としてナビゲーション。中古購入もしくは譲渡されたナビにはパスワードがかかっていて、ディーラーに解除の依頼があると盗品かどうかも判別されるようになります。
具体的には、トヨタが愛知県公安委員会から全国の車両とナビゲーション盗難被害リストの提供を受けて、ユーザーからパスワード解除依頼を受けると、ナビゲーションに記録されているシリアルナンバー(製造番号)を被害リストと照合するという対策になります。
盗品と判明した場合には販売店から警察へ通報し、購入経路の確認などの対応を行うそうです。警察庁の盗難被害リストは毎日更新され、トヨタから最新情報をリアルタイムで販売店に通知することで、迅速な対処が可能になるそうです。
こうした地道な対策が盗難の抑止力になればといいですが、車上荒らしをさせない盗難、防犯対策も各ユーザーが自戒を込めてしたいものです。
(塚田勝弘)