金融庁が1月17日、自動車損害賠償責任(自賠責)保険審議会を開き、2013年度の自賠責保険料を4月から平均で13.5%引き上げることを決定した模様。
これにより、自家用乗用車(2年契約の総額、沖縄・離島除く)の場合、11.6%の引き上げとなり、現在24,950円の保険料が2890円アップの27,840円に。また軽自動車の場合、21,970円が20.0%引き上げられ、4,400円アップの26,370円に、原動機付き自転車は9,420円から4.8%引き上げられ、450円アップの9,870円となります。
日経新聞によると、値上げの経緯として、自賠責は02年度以降の黒字で約5400億円に達した累積利益をドライバーに還元するため、08年度に24%の大幅引き下げを実施したものの、その後交通事故等による後遺障害の支払い保険金が想定金額を上回り、2012年度は累積赤字が5128億円に達する見通しとか。
損害保険業界は保険料の運用益などを原資とする積立金として5197億円(2012年度末見込み)を確保しているそうですが、累積損失と相殺するとほぼ枯渇するため、金融庁は今回の値上げが必要と判断した模様。
自賠責保険は事故で重い障害が残った場合は最高4000万円、死亡した場合には最高3000万円の保険金が支払われ、全国で約8700万台の自動車や二輪車などがその対象となっているそうです。
自賠責保険は全ての自動車に法律で加入が義務付けられており、保険料の値上げはドライバーにとって維持費が増える話で余り歓迎される話でありませんが、車検時に併せて徴収される「自動車重量税」の撤廃など、維持費の負担が減るニュースに期待したいところです。
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■金融庁 Webサイト
http://www.fsa.go.jp/index.html
■自賠責保険審議会資料(1月17日開催)
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_zidousya/siryou/20130117/03.pdf
■自賠責保険審議会委員名簿
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_zidousya/siryou/20130117/01.pdf