ホンダが超小型モビリティ電気自動車「マイクロコミューター プロトタイプ」を公開

国土交通省主導で検討されている超小型モビリティーを視野に入れたコミューター(近距離移動用の超小型EV)をホンダが公開しました。

それが「マイクロコミュータープロトタイプ」です。

2011年の東京モーターショーに出品された「マイクロ・コミューター・コンセプト」を現実的な姿としたのが、今回公開された「マイクロコミュータープロトタイプ」となります。

コンセプトカー同様に、タンデム(前後)乗車のコミューターで、今回のプロトタイプではリヤに子ども二人を乗せる設定ということです。またシートを交換することで、大人2名乗車のコミューターにも変身するとのこと。

 

●マイクロコミュータープロトタイプ主要諸元
全長:2500mm
全幅:1250mm
全高:1445mm
最高速度:80km/h
後続可能距離:60km程度
充電時間:3時間未満
バッテリー:リチウムイオン
最高出力:15kW 

 

また、モーター、バッテリー、コントローラーなどを床下などに収めることで基本となるプラットフォームを作り、そこに用途に応じたボディを乗せることで多様なコミューターを生み出せるというコンセプトだとか。

デジタルアイテムとのリンクも想定しています。個人のタブレット端末をそのままメーター類の表示やナビゲーション、オーディオ、バックモニターなどの機能に応用したり、ルーフに設けた太陽電池でタブレットのバッテリーを充電することが可能になっています。さらに、この太陽電池は将来的に、太陽エネルギーによる走行補助を目指しているとのこと。

また、さいたま市で実証実験を開始しているHSHS(Honda Smart Home System)と連携させ、コミューターとしてだけでなく、家庭用蓄電池としても機能させることも考慮されているといいます。

 

日本の超小型モビリティについては検討中の段階とはいえ、こうして各メーカーがプロトタイプを出してくることで、議論しやすくなり、いきおいがつくと予想されます。こうした新しいカテゴリーの乗り物が販売されるのは、そう遠い未来の話ではなさそうです。

 

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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