三菱パジェロがグレードを整理、エンジンは3.2Lディーゼルと3.0L V6の二種類に

2006年10月に誕生した4代目『パジェロ』、これまでクリーンディーゼルの追加など着実に進化してきましたが、2012年10月10日のマイナーチェンジでは、安全装備の充実やわかりやすいグレード体系となっています。

ボディがショートとロングの2バリエーションというのは変わりませんが、エンジンは3.8リッターV6がラインナップから消え、3.0リッターV6ガソリンと3.2リッター4気筒ディーゼルになっています。また一部グレードにあった5MTもなくなり、全車が5速ATとなりました。

一方、安全装備では全車にアクティブスタビリティ&トラクションコントロール(ASTC)+ブレーキアシストを標準装備としたほか、ボンネットフードに衝撃吸収構造を採用して国土交通省の歩行者頭部保護基準に適合させています(クリーンディーゼル車は従来から採用済み)。

 

この結果、ショートボディはガソリンエンジンの「VR-I」、ディーゼルエンジンの「VR-II」といった具合に。ロングボディは「GR」と「EXCEED」がガソリン・ディーゼルエンジンを用意、最上級の「SUPER EXCEED」はディーゼルエンジンのみという、全7グレードとなっています。

また、クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(上限20万円)の対象となるクリーンディーゼル搭載車は、購入時の自動車取得税と自動車重量税が免税となるということです。

 

直列4気筒コモンレールディーゼルターボ「4M41」
排気量:3200cc
最高出力:140kW(190ps)/3500rpm
最大トルク:441N.m(45.0kg-m)/2000rpm

 

V型6気筒SOHC 24バルブ ガソリン「6G72」
排気量:2972cc
最高出力:131kW(178ps)/5250rpm
最大トルク:261N.m(26.6kg-m)/4000rpm

 

上級グレードにメーカーオプション設定されているMMCS(ナビゲーション、オーディオ機能など)が高解像度・高精細WVGAモニターを搭載した新型になったほか、ロックフォードアコースティックデザイン プレミアムサウンドシステムに臨場感を高める新機能を採用しています。

 

 

なお、メーカー希望小売価格は2,814,000~4,767,000円。すでにクリーンディーゼルを選ぶユーザーが約7割という、隠れたクリーンエネルギー自動車であるパジェロ。従来までの3.8リッターガソリンエンジンが廃されたことで、よりディーゼル色の強いモデルへなったといえそうです。

 

●パジェロ EXCEED ロング ディーゼル主要諸元
全長:4900mm
全幅:1875mm
全高:1870mm
ホイールベース:2780mm
車両重量:2260kg
エンジン形式:直列4気筒コモンレールディーゼルターボ
最高出力:140kW(190ps)/3500rpm
最大トルク:441N.m(45.0kg-m)/2000rpm
JC08モード燃費:10.4km/L

(山本晋也) 

 

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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