日本自動車販売協会連合会の発表によると、9月の国内新車販売台数(除軽)は28.8万台(-8.1%)で、これをメーカー別に見ると、トヨタが12.4万台(-8.4%)、日産が4.85万台(+2.3%)、ホンダが2.6万台(-39.5%)、マツダが1.5万台(-10.8%)、スバルが1.2万台(+30.6%)となっており、全体では30万台を久々に切った模様。
これはエコカー補助金が9月で終了し、それまでの旺盛な需要による反動が出た為ではないかと思われます。一方、軽自動車の販売台数は15.8万台(+6.6%)と好調を維持。
ちなみに乗用車販売台数は25.2万台(-10.1%)、軽乗用車は12.6万台(+12.4%)でした。通年での販売推移を把握する為に、昨年実績との対比で「見える化」したのが下のグラフです。
今年前半までは乗用車の販売が大幅な伸びを示したものの、8月で勢いが一旦収束。その後もち直すも、9月時点では震災による減産から必死で挽回中の昨年後半の勢いには届かず。今後の増販が望まれます。
ところで、1月~9月通年でみると具体的にどんな車種が売れているのでしょうか?
日本自動車販売協会連合会が公開しているデータを元に乗用車販売TOP-20(除軽)を抽出してみました。
トップ3はやはり人気のHVモデルが26~20万台といった圧倒的なボリュームを占めていることが判ります。そして4位以降には10~3万台規模のクルマ達が並んでいます。
「大型ミニバン」はまだ20位圏内に留まっているものの、さすがに一時のような常時5,000~6,000台/月といった販売規模は影を潜め、現在では2,000~3,000台ペースに沈静化。
ランキングを見れば判るとおり、もう少しコンパクトながらもキャビン・スペースに余裕が有るモデルに人気が集中しており、昨年の震災を機にエコムードが広がったことで、ユーザーの関心が「大きさ」よりも「燃費」などの経済性に移行しつつあることが覗えます。
そんな中で9月にフルモデルチェンジした日産の「NOTE」が大きな伸びを示しているのが印象的。また手頃な価格で取り回しの良いホンダのフリードや少し上級のステップワゴン、日産セレナといったクラスのミニバンも根強い人気を維持しています。
そしてジャンルは違いますが、今年4月に発売されて大きな話題となった「トヨタ86」のその後の動きも見逃せません。流石にスポーツカーなのでTOP-20にはランクインしていませんが、29位につけており、4月以降、コンスタントに2,000~3,000台/月のペースで売れています。
その背景には生産キャパが小さいことで、「初期の受注客が捌ききれていないだけ」といった面が有るとは思いますが、それにしても「潜在的クルマ好き達」の購買意欲を刺激したという点では大きな意義が有ったかもしれません。ちなみに現在までに16,000台以上を販売済み。
MAZDAのCX-5も圏外ながら、今年2月の発売以降、3,000~4,000台/月ペースで売れ続けており、25位にランキング。現在までに既に28,000台以上を販売済み。面白いところでは日産のジュークが24位につけており、現在でも3,000台/月ペースと根強い人気を誇っています。
以上、最新の新車販売速報でした。今後も年末にかけての販売動向が注目されます。
■日本自動車販売協会連合会 http://www.jada.or.jp/index.html
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