プリウスPHVに「高速ツアラー」の資質はありやなしや?/福島編【プリウスPHVで1000キロ走行・その4】

引き続き、プリウスPHVでのロングドライブレポート。

いよいよ福島目指して外環自動車道の大泉ICに入ります。EVモードの走行可能距離7キロ分を残した状態で、料金ゲートを抜けて加速していくと…あれよあれよと電気がなくなっていきます。高速でアクセルオンの状態が続くと、あっという間に使い切ってしまうため、コンソールにあるスイッチでEVからHV(ハイブリッド)走行に切り替えました。

そして数秒の間をおいて、トヨタが誇るHV走行の「エンジンとモーターとバッテリーの三位一体走行」が始まりました。数日前、標準プリウスのレンタカーで240キロ程走って予習したのですが、HV走行時のプリウスPHVは、まさにそのまんま標準プリウスでした。

加減速の少ない高速巡航では、エコモードでのHV走行が燃費に良いようです。 ただ上り坂や追い越しをかけたい時は、レスポンスが悪くてじれったいのが正直なところ。

そんな時パワーモードに切り替えると、必要にして十分なパワーで加速してくれます。 電気自動車のi-MiEVに試乗した時もそうでしたが、パワーモードでは、クルマ全体にパワーが漲り、たくましく感じられるのが何やら不思議です。「実はこっちが本来の姿では?」と思える程で、ボディ剛性等の基本性能が高いからでしょう。

 高速の下り坂では、モーターの回生が効いて軽いエンジンブレーキ状態になるのがいい感じ。最近のAT車は転がりを良くして燃費を稼ぐ傾向がありますが、個人的にはこれくらいエンブレっぽく効いた方が好きです。

高速での乗り心地は、静かで滑らかで心地良く感じられます。でも路面に張り付くというか、四肢が踏ん張る感じはありません。あまり強く空力で押さえつけると抵抗が大きくなる等、燃費とのバランスもあるのでしょう。 サスペンションも、うねりや段差を一発で抑え込むような力強さというか、タフさはありません。少しゆらゆらとした柔らかい余韻が残ります。不快な揺れではないのですが、長く乗っているとこれが妙に眠気をさそうので、長距離ではちょっと困るかな!?

ただプリウスはツアラーとしての資質が弱い訳ではなく、本当は精度の高い走りの能力を持っているのに、あえて抑えたセッティングをしているという印象を受けました。

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■トヨタプリウスPHV公式サイト/EV走行とHV走行(トヨタ自動車)
http://toyota.jp/priusphv/001_p_001/point/evhv/

(拓波幸としひろ)