チャイルドシートの不正使用で死亡重症率は約8.6倍になります!

家族揃ってのドライブといった機会も増えやすい時期、あらためてチャイルドシートの重要性を確認しましょう。

警察庁の発表によると、『チャイルドシート不使用者の死亡重傷率は使用者の約3.8倍』ということです。

詳しく数字を見ると、平成23年で、クルマに同乗中に亡くなった6歳未満の幼児は17名。そのうち、正しくチャイルドシートを使用していたのに亡くなってしまったのは1名で、チャイルドシートは使っていたものの不正使用状態で亡くなったのが5名、またチャイルドシートを不使用だったケースが10名、使用不明が1名ということです。

それぞれ死亡重症率でいうと、チャイルドシートの正規使用状態が0.44、チャイルドシートの不正使用状態が3.78、チャイルドシート不使用で2.71。

つまりチャイルドシートの正しい使用と間違った使用で比較すると、『チャイルドシートの不適正使用者の死亡重傷率は適正使用者の約8.6倍』となってしまいます。

しかしながら、日本自動車連盟(JAF)が2012年4月の調査したところ、全国平均の使用率は58.8%(前年比+1.8ポイント)と、まだまだチャイルドシートを使わずに子どもをシートに座らせたり、抱いているケースがあるようです。またチャイルドシートに座らせていてもシートベルトを装着していないといった、せっかくの安全装備を無駄にしているケースも全体の4%弱もあったとか。

チャイルドシートを正しく使うことで、万が一の事故での安全性を高めたいものです。

なお、死亡重症率は以下の計算で導かれます。

死亡重傷率=(死者数+重傷者数)(自動車同乗中)÷死傷者数(自動車同乗中)×100

■子供を守るチャイルドシート(警察庁)
http://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/childseat/index.htm

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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