6月26日、トヨタ自動車の東京本社で行われた『第33回トヨタロビーコンサート』に行ってきました
ロビーコンサートというのは、ロビーでやるコンサート。そのままです。
普段は車両が展示してあったりするロビーに、たくさんの椅子が並んで、お客様がぞくぞくいらっしゃいます。
なぜかマダム(グループ)率が多少高いような。その理由は後ほど判明するわけなんですが・・。
さて、今回のプロデューサーでナビゲーターを務めたレーサー鹿島さんのご挨拶で開演となります。地域貢献と被災地支援を主眼においたこのコンサート、今回のテーマは『和音』です。
最初のご出演は、ヴァイオリニストの枝並千花さん。
『愛の挨拶』(エルガー)
『見上げてごらん夜の星を』(いずみたく)
『リベルタンゴ』(ピアソラ)
という、クラシックになじみの無い人でも、気負わずに本物のヴァイオリンの音色を楽しめる演目。
また演奏は言わずもがなですが、枝並さんはスラりと背の高い美人でして・・。リベルタンゴの情熱的な演奏なんか、耳も楽しいし、目で見る艶やかさにもウットリ。天井の高いガラス張りの空間で、暮れていく中庭の風景を眺めながら美女のヴァイオリンを聞く。贅沢です。
2番目はシンガーソングライターのMs.OOJAさん。
名古屋を拠点に大活躍している方で、今年TBS系で放映されたドラマ『恋愛ニート~忘れた恋のはじめ方~』の主題歌「Be…」他、オリジナル曲3曲に加えて、「会いたい」「First Love」と、カバー曲も聞かせて下さいました。
みんなで手拍子したり体を揺らしたり、いいバイブス! ってやつですね。
お客さんの年齢層が幅広いので、R&BやHIPHOP的なものを聞かなそうな方が多かったのですが、幼児からおジイちゃんおバアちゃんまでコール&レスポンス、というかMS.OOJAさんと一緒に「Yeah Yeah 」って言ってて、びっくり楽しい気持ちになりました。
ここで一旦休憩なんですが、なんとこの休憩時間に物すごいスペサルなゲストがいらっしゃいました。
オランダ1部リーグ・VVVフェンローの吉田麻也選手です。
驚いたー。そして、ナマ代表選手は死っぬほどカッコイイです。ビッとしてます。
会場の盛り上がりも最高潮となり、最後の出演者は藤澤ノリマサさん。
『ポップオペラの貴公子』として有名な方です。
ポップオペラとは、藤澤さんの提唱するポップスとオペラを組み合わせた音楽で、この日の演目にも、「誰も寝てはならぬ」をフィーチャーした『VINCERO-ビンチェロ-』や、いわゆる「第九」がモチーフの『希望の歌~交響曲第九番』など、誰もが知っている有名なクラシックのメロディーを取り入れた楽曲がたくさん。
さて、藤澤さんが登場した所で、失神しそうな嬌声が会場を満たしました。
見渡すと、さっきまでおっとりと音楽鑑賞を楽しんでいたマダム(グループ)の方々が一斉に椅子から立ち上がらんばかりに盛り上がっています。たくさんのマダム達、みんな藤澤さんの超熱心なファンの方々でした。
そして藤澤さんのステージを見て、納得。
声楽の技術に裏打ちされた格の高い歌唱力、オペラという文化のかほり、ポップスの若々しさ、藤澤さんの端整な容姿。
これは! このステージこそは! 対マダムのリーサルウェポンだ。
韓流、遼君、ハンケチ王子。いや、時代はポップオペラだった!
素敵です。歌声の響きで荷物がビリビリします。
そんな藤澤さんがアンコールに応えて『オーソレミオ』を歌って下さり、コンサートは終了。
実はこのコンサートが終わった後に吉田選手の「囲み取材」というものがあり、初挑戦することになりました。
西田ひかるのお誕生日会とかで、たくさんの記者がマイクを突き出したりしているアレですね。
でも、お作法が分からない上、吉田選手があまりにカッコよくて・・。
クルマの話題のひとつも聞こうと思ってたのに、プルプルしてたら時間になっちゃった。
というわけで、せっかくのスペシャルゲストなのに、結論「カッコよすぎでした」で終わる私の驚異の取材力に着帽。
お土産ももらいました。クルマの形のサブレ。かわいすぎます。私も今度作ってみよう。クルマサブレ。
しかし、ざっくり「クルマサブレ」って言ったけど、なんとなく特定の車種っぽい形ですよね。なんだろうか。調べろよ、私。
最後に、トヨタ自動車の文化事業をご担当なさっている・・・・さんからこのコンサートについてお話をうかがいました。
もともとは、お世話になっている近隣住民の皆さんに対して何か貢献を、という事で1995年に始まったロビーコンサート。社員ボランティアや地域のNPOの方々の手作りの催しで、近隣の福祉施設関係者や一般の方々を招待して行われているそうです。
震災以降は被災地支援『ココロハコブプロジェクト』の一環としての側面もあわさり、これからも息の長い活動にしていきたいとの事。
また、このコンサートの他にもトヨタ自動車では、アマチュアオーケストラの定期演奏会への支援を30年以上にわたり継続するなど、音楽というものが文化事業の一つの柱となっているそう。
なるほど。
クルマ屋さんだから、社会貢献もクルマ関係の活動が主なのかな、と思っていたのですが、いろんなアプローチをしてらっさるのね。・・・・さんのお話からは、音楽の力に対する信頼と愛情をたくさん感じました。
トヨタのビルに入ってみたい! くらいの感じで気軽に参加したものの、たくさん楽しんで、ちょっと真面目な気持ちになって帰ったのでした。
(くぼきひろこ)