実験しながら発電しちゃう! 一石二鳥なGMのエコ技術とは?

ゼネラル・モーターズが欧州に置いているパワートレイン技術センター『GMエンジニアリングセンタートリノ』では、今年からエンジンベンチテストのエネルギーを利用したエコ技術が採用されたという発表がありました。

エコや節電の方法として「エアロバイクなどのフィットネス機器で発電できないものか」という話が出てくることもありますが、このGMエンジニアリングセンターで行なわれているのは、そうしたアイデアと似ているもの。従来は大気中に放出されているエネルギーを回収して制御コンピュータを動かす電力として利用しているそう。

その電力量は今年だけで30万kWhといいます。日本の平均的な家庭が一ヵ月で消費している電力でいうと750軒分に相当するようですから、かなりのもの。 

実験とはいえエンジンを回しているのですから、その出力を何らかの方法で利用することはエネルギーの節約に効果的なのは明らか。なおアメリカにあるポンティアック・エンジニアリングセンターでは同様の試みが2008年から実施されていて、2870万kWh以上の電力を生み出しているということです。

 

■GM Powers Computers with Energy from Engine Testing
http://media.gm.com/media/us/en/gm/news.detail.html/content/Pages/news/us/en/2012/Jun/0628_torino.html

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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