5月11日にフルモデルチェンジしたトヨタカローラアクシオとカローラフィールダーの一部グレードに設定されているナノイー機能。
ナノイーとは、最先端のテクノロジーから生まれた水につつまれている電気を帯びたイオンのこと。スイッチを入れると運転席側の吹き出し口からマイナスイオンが放出されます。
ナノイーと言えば家庭用の空気清浄器やエアコンにもビルトインされている機構ですが、ライバルにシャープのプラズマクラスターがあります。
トヨタでも先に採用されたのはプラズマクラスターで、現在は車種ラインナップの中で、マイナスイオン発生装置はプラズマクラスター搭載車とナノイー搭載車が混在している状態です。
プラズマクラスターは空気中の水素と酸素にプラズマ放電をする事によりマイナスイオンを発生させます。
根本的に方式が違う上に、イオンの生成方法も違う両者は、家電界でも良く比較されます。
いまだにどちらが良いという結果にはなっていないようですが、色々調べてみた所、ナノイーは発生させる時点で機械内部に結露させた水分に電圧をかけて発生させているので、イオンが纏う水分が多い分プラズマクラスターよりイオンが長持ちするので、広範囲に広がると言うのが長所のようです。
また、プラズマクラスターは除菌効果がナノイーより高い事がウリなっています。
家電界では除菌のプラズマクラスター、消臭、美容のナノイーというイメージの様です。どちらも一長一短で、家庭用空気清浄器等では目的に応じて購入を決めてる方が多いようです。
トヨタの場合、最初に投入されたのはプラズマクラスターでしたが、最近ではナノイーに移行しつつあるようです。
面白いのはアルファード・ヴェルファイア、エスティマ等、マイナーチェンジでナノイーが搭載されましたが、前期モデルではプラズマクラスターが装備されていたにもかかわらず、後期モデルになりナノイーに変わりました。
トヨタ車の最近の傾向をみているとプラズマクラスターからナノイーへと変わりつつあるようです。
ナノイー搭載車で、どうしてもプラズマクラスターを選択したい場合、ドリンクホルダーに設置する簡易タイプの物や車種によってはルームランプにビルトインされている物を購入すればプラズマクラスターを使用する事が出来ます。
もちろんその逆で、プラズマクラスター搭載車の場合は簡易タイプのナノイー発生装置等も発売されています。
ミニバンなどではアルパインのリヤビジョンにプラズマクラスター発生装置がビルトインされている物も発売されているので、リヤモニターとプラズマクラスターをセットで設置する事も出来ます。
ちなみにプラズマクラスターはイオン発生装置の交換が必要になって来ますが、簡易車載型とトヨタのアクセサリーとして販売されているルームランプ一体式、アルパインのリヤビジョンについてはその記述がありますが、ビルトインされている物については特に記載がありません。
そこでトヨタのお客様センターに問い合わせをした所、ビルトインされている物はイオン発生ユニットは交換不要との事。一応シャープにも問い合わせましたが、実際家庭用でもイオン発生装置の交換が不要のタイプもあるとの事でした。
プラズマクラスターとナノイー、一長一短ありますが、クルマに搭載するとしたら、皆さんはどちらを選びますか?
■プラズマクラスター搭載LEDルームランプ(トヨタ自動車)
http://toyota.jp/dop/recommend/ledroomlamp/index.html
■ナノイードライブシャワー(トヨタ自動車)
http://toyota.jp/dop/recommend/nanoe/index.html
■ナノイー(パナソニック)
http://panasonic.jp/nanoe
■プラズマクラスター(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/plasmacluster/index.html
(井元 貴幸)
※「nanoe」、「ナノイー」および「nanoe」マークは、パナソニック株式会社の商標です。
※「プラズマクラスターマーク」及び「プラズマクラスター」、「Plasmacluster」はシャープ株式会社の登録商標です。