働く車はかっこいいと思いませんか?

JRや私鉄各社では年に1度車両基地や工場などを一般公開することがあります。5月26日はJR東日本大宮総合車両センターとJR貨物大宮車両所の一般公開「JRおおみや鉄道ふれあいフェア」が開催され、大勢の家族連れや鉄道ファンが訪れました。

もちろんイベントの主役は鉄道車両ですが、重要な脇役である働く自動車も展示されることが多く、なかなか興味深いものです。

今回展示されていたのは電気レスキュー車と架線作業車。電気レスキュー車は電気関係の事故が発生した際に現場に早期に到着し、事故状況の把握と早期復旧を行ないます。

 

展示された電気レスキュー車はPA-FG72DB-3K3型で三菱ふそうキャンターがベース。全長5100mm×全幅1890 mm×全高3050 mmで140ps出力の4.9Lエンジンを搭載しています。

ドライバン収納庫は前後に分かれていますが、前側に線条類、接続金具、見張り用具一式、保護具などを搭載し、後ろ側に工具、応急復旧材料などを搭載。あらゆる電気関係の事故に対応できるようにしてあります。

また梯子積載装置は上下に昇降が可能でスムーズに作業することができます。

 

 

架線作業車は架線の保守、点検に使用する軌陸車です。展示車のU498は三菱ふそうキャンターがベース。

 

軌陸車とは油圧操作で鉄輪を出すことで、線路上を走行することが可能な自動車です。現場近くまで道路を走って待機して、踏切などから線路に入ることができます。

 

作業台は幅1.5m×奥行き2.5m×高さ0.9mで、床面高さは7.5mまで上げることができます。さらに左右それぞれ120°旋回することが可能。さらに前後左右に自在に動くので魔法のじゅうたんにちなんでマジックボーイと呼ばれています。また作業台からも走行や停止の制御も可能です。ブームは起伏角度−15°〜81°、360°全旋回し、長さは2.94〜4.39mまで伸縮します。

 

また架線の作業中に万が一送電された時のアースとして接地用パンタグラフも備えています。

 

このような働く車はいろいろな特殊装備がついているので見ていて飽きませんよね。

(ぬまっち)

【写真ギャラリーをご覧になりたい方は】 https://clicccar.com/2012/05/26/158071

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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