【妄想初夢2012】ホンダの軽スポーツにFRレイアウトの予感

謹賀新年

 

初夢に現れると縁起の良いものとして「一富士二鷹三茄子四扇五煙草六座頭」などと言われておりますが、クルマ好きにとっては、まだ見ぬ新型モデルをドライブしている初夢で目覚めるのも気持ちがいいものではないでしょうか。そんな初夢妄想(暴走)とシャレ込むのもクルマ好きらしい新年の過ごしかた。

 

といってもゼロベースで新型車を夢みれるほどの想像力もなく、昨年12月に開催された東京モーターショーの印象が初夢に大いに影響してしまうものです。

 

そんな初夢に登場したニューモデルは、Hマークのついた黄色ナンバーの一台。

 

まずは近づいて、前ヒンジの逆アリゲーターとなっているフロントフード(初代ビートと同じような形状で、ちょっと重めなのもリアル)を開ければ、2気筒エンジンがある……と思いきや、かなりキャビン側に食い込むように3気筒エンジンが置かれたフロント・ミッドシップのレイアウトを確認。

そのエンジンは、ボア径を小さくすることで、よりコンパクトになった最新のP07A型の縦置きバージョンで、そこからプロペラシャフトがリアに伸びています。その先にはリアデフと一体化されたCVT。FFベースの2シーターオープンの”なんちゃってスポーツカー”かと思いきや、きちんしたFR、しかもトランスアクスル方式だったという嬉しい誤算(夢の中の話ですが)。

マニュアルミッションでないのは残念と思いながら、キャビン足元まで張り出したエンジンを思うと2ペダルしか成立しないフットスペースであることも、また事実。しかし、そのタイトなコクピットもスポーツカー的。この感覚はビートというよりもカプチーノを思い出させます(あらためて、夢の中の話です・笑)。

 

そして、いよいよシートベルトをギュッとしめて、アクセルを全開にする……といったところで目が覚めました、残念。

 

 

というわけで、2012妄想初夢のモデルとなったコンセプトカーはこちら。

ホンダが東京モーターショーに出展した「EV-STER」。

全長×全幅×全高=3570×1500×1100mm

ホイールベース=2325mm

バッテリー:総電力量=10kWh/最高出力=58kW

最高速=160km/h

0-60km/h加速=5.0秒

 

公表された数字から、わずかに軽自動車を上回るボディながら、デザイン分の皮をむけば、軽自動車サイズ(3400×1480×2000mm)に収まることが容易に想像できる、このコンセプトカーは一昨年あたりからウワサされている「21世紀のビート」をダイレクトにイメージさせる一台。

 

もっともコンセプトカーは名前からもわかるように電気自動車を想定していて、ショー会場ではモーターの搭載位置はリア・ミッドシップとされていましたから、その点でもビート後継としての期待を集めていたわけです。

 

が、しかし初夢に登場したビート21C(勝手な仮称)は、その3気筒エンジンらしい鼓動をフロントから響かせていました。なぜか、ミッドシップといわれているEV-STERが、初夢の中ではFRだった件。

 

それはきっと、EV-STERのスタイリングにフロントエンジンらしさを感じているから。

 

ミッドシップなのに、フロントにあんなに大きなエア・アウトレットがあるのは違和感。そして、ミッドシップにしてはリアのインテークが小さく見えます。おそらく、あのアウトレットはフロントエンジンを考慮したものではないかと想像してしまいます。

 

実際にはドアの骨格を隠すデザインだったりするのかもしれませんけれど……。

 

いずれにせよ、ホンダがリア駆動の軽スポーツを出すという初夢、正夢になってほしいものです。

 

ところで、本来の初夢は年明け、初めての睡眠で見るもので1月1日の夜、つまり2日の朝に覚えている内容が大事なんだなてこともいわれています。あらためて、クルマ好きが幸せになれる初夢を見たいものです。

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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