「広州モーターショー」に日本車各社が猛攻勢! その訳とは ?

中国で11月22日のプレスデーを皮切りに広州モーターショー2012が開幕。日本車勢は販売が低迷していることもあり、消費者に日本車の魅力を訴求、巻き返しを狙うようです。

トヨタは約3000㎡の展示ブースを使ってHVコンセプトモデル「云動双擎」や2013年後半に発売予定のグローバル戦略車「チン」のセダンとハッチバック、中国初出展となる新型SUV「VENZA/威颯(ヴェンザ)」など過去最大の出展数となる34台を展示する模様。  

トヨタ VENZA

日産も2550㎡の展示面積を確保するほか、ホンダも例年並みの出展規模を維持し、2013年に発売を予定している現地生産車「Concept C」と「Concept S(HV)」、「アキュラRLX」コンセプト、コンパクトHVセダン「ILX」、「インサイト」、「フィットHV」などを出展。

MAZDAは日本でも発売されたばかりの「アテンザ」を、三菱自動車は「アウトランダー」を、スズキは2013年下旬に発売予定とされる次期SX4のコンセプトモデル「S-Cross」を出展。

 

尖閣諸島問題が発生後、10月の日本車販売台数はトヨタが前年同月比44%減、日産が40%減、ホンダが53%減と苦戦している状況ですが、各社首脳陣は「今後も中国でしっかりビジネスをしていく」、「中国を代替できる市場はない」としており、中国重視の姿勢に変わりはないようです。

今回の広州モータショーは開催期間を7日間から10日間に延長(~12月2日)して、乗用車、商用車、自動車部品・用品の3大エリアに分けて開催。出展車両も前回より多い950台にのぼり、ワールドプレミアが34車種、アジア初公開が23車種に達する予定とか。

日中間の政情が不安定な中、日本車の販売減を尻目に欧州各社がお膝元の債務危機に伴う販売減を中国でリカバーする構図となっており、それを指をくわえて見ている訳にはいかないといったところなのでしょうか。

広州は広大な中国の中でも香港やマカオに近い南方に位置し、日本との緊張が続く北京や上海とは少々事情が異なる模様。日系各社は年明け以後の中国市場回復を睨んでASEAN地域同様、力投していく構えのようです。

■広州モーターショー公式HP
     http://www.autoguangzhou.com.cn/zhengche/Index.shtml

 (Avanti Yasunori

【写真ギャラリーをご覧になりたい方はこちら】https://clicccar.com/?p=205625

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる