プリウスを使ったGoogleの自動運転技術はここまで進化している!

Googleが開発した自動運転可能なプリウスが昨年の時点で既に22万kmの実験走行を達成しているそうです。 開発者のセバスチャン・スラン氏によれば18歳の時に親友をあっけなく交通事故で失った事がこの技術の開発のきっかけとなったとか。

氏によれば「交通事故の発生要因はクルマ側の問題では無く、殆どが人間のミスによるもの」としており、だからこそ機械の力によって事故を未然に防ぎうるとしています。

確かに米国で問題になったトヨタ車の暴走事故も結局はドライバーの運転ミスによるものでした。AT車によるアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故は日本でも後を絶たない状況。

 

日本の年間交通事故死者数推移

交通事故で毎年約5000人もの人が亡くなっている事を考えれば、こうした技術は当然有って然るべきと考えられます。人間のミスをカバーして事故を起こさないクルマが開発できれば、確かにそれは素晴らしいことでしょう。

しかしそう簡単にはいかないのが実情というもの。ミスを起こさない筈の自動運転車が「それでも万が一事故を起こしたら誰が責任をとる?」の問題が残るからです。(ちなみに昨年発生したGoogle自動運転車による事故は皮肉にも自動運転スイッチを切って人が運転した際に発生した物損事故だったとか。)

これは現在盛んな介護ロボットの開発とて同じこと。どうしてもそこがネックになって結局は素晴らしい技術も用途が限られてしまう訳です。とは言え、高齢化が進む中、何がしか今以上に「人」をアシストする技術が必要なのも待った無しの事実。

Googleの開発スタッフはそれも承知の上でこの自動運転技術を「使命感」で開発しているようです。「可能な事からコツコツと」精神でいくなら、例えば高速道路を走る積荷運搬トラックを別に設けた自動運転レーンに移してインターチェンジ間のみ「無人コンボイ走行」、一般道からは先は現状どおり人が運転する・・・などの利用方法も近い将来あるかもしれません。

まずはいきなりでは無く、安全第一で徐々に取り入れて行くのも一つの手段かと。皆さんなら自動運転技術にどんな可能性が有ると思いますか?

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(Avanti Yasunori )

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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