先日お世話になった仙台のYさんのエピソードです。
東日本大震災の日、Yさんは、修理のため石巻にクルーザーを預けてあったそうです。
仙台でも大きな揺れ、自宅は無事だったものの多くのものが倒れたり壊れたりして、現在はリフォームが必要なくらいの被害に遭いました。
Yさんは「きっとクルーザーはダメだろう」と覚悟したそうです。
ライフラインが復旧し、落ち着いた頃にクルーザーを預けた業者さんにやっと連絡がつき、お互いの無事を喜び合ったあと、クルーザーがどうなったか恐る恐る訪ねたところ…
なんと奇跡的に、無事だったとの返事!
他に碇泊していた船は津波に流されたり、ぶつかって壊れたりしたのですが、Yさんのクルーザーはどういう訳か、ほぼ無傷だったそうです。
これには、誰もが首を傾げるばかり。
宝くじが当たる以上の確率で、偶然が偶然に重なって、助かったのでしょうか。
クルーザーの船首部分には小さなスペースがあって、そこには自分の好きなものを入れておくのだそうですが、Yさんはそこに、金刀比羅(こんぴら)さんのお札を入れておいたそうです。
金刀比羅宮のご祭神である大物主神(おおものぬしのかみ)は農業殖産、漁業航海、医薬(ちなみにYさんはお医者さん)、技芸など広汎な神徳を持つ神様として、また“海の神様”として全国の人々の厚い信仰を集めています。
きっと金刀比羅さんが護ってくれたに違いない、と、Yさんは5月にお礼参りに行かれたそうです。
もちろん、ただお札を貼っておけばいいというものではなく普段からのYさんの信心の賜物ではないかと思いますが、わたしは神社好きなので、キャンピングカーの中には人様にお見せできないくらいたくさんのお札が貼ってあります。
今までにあちこちぶつけたりはしましたが、大きな事故も故障もなく、14年モノにしては立派にお役目を果たしてくれていると思います。
更に、北海道では鹿の骨で作ったキーホルダーを交通安全のお守りとしていただきました。
これを運転席に下げておくと“衝突しない”というおまじないみたいなものだそうです。
信じるも信じないもあなた次第!という程度でしょうが、もちろんわたしは信じてますよー。
(松本しう周己)
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