日本のPNDは韓国などからやって来た黒船で、パイオニアもPNDでは後発組ですが、通信機能を備えたナビとしては先駆者です。PNDとして復活を果たした現在の「エアーナビ」は、この通信機能を全面に押し出しています。
2011年夏モデルは、ネット経由で最新の地図データを自動取得できるだけでなく、通信サービスを使えばドライブしながら地図更新が可能です。いま思い返すと元祖「エアーナビ」は早すぎた登場で、時代がやっと追いついたといえるかもしれません。なお、地図データの更新は、2014年4月まで3年間追加料金なしで享受できます。
PNDの泣き所である自車位置の精度向上を果たしているのも見逃せません。1秒間に5回も自車位置を測位し、トンネル内や立体交差点、山岳路などでの精度も高めています。
パイオニアの渋滞回避能力を支えるのが、ユーザー同士で渋滞情報を共有するスマートループ渋滞情報ですが、通信費が別途かかるものの、業界トップクラスの渋滞情報を使えるだけでなく、通信契約をしなくても過去の渋滞情報を収録していますから、GWやお盆、季節や曜日などによって変わる渋滞状況に応じたルートを引くことも可能です。
(塚田勝弘)
3万円台で買えるPNDと比べると価格は市場想定価格で5〜7万円と少し割高感もありますが、とくに渋滞情報を重視する都市部ユーザーにとっては打ってつけの存在といえるでしょう。