ISといえば、レクサスブランドのスポーツイメージを支える雄です。Intelligent Sportの略を名に持つレクサスISはモータースポーツの世界では、スーパーGTのGT300クラスにも参戦しています。けれど、今回登場するのはトヨタでのお話ですがまったく関係ないISです。
実は今を遡ること19年前、同じISの名を持つ2台のクルマがTTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)で開発されていました。一台は当時のセリカ(ST185)ベースのIS、もう一台はカローラFX(AE92)をベースとしたIS2は、どちらも次世代ラリーカーの試作車でした。“Ideal Successor”の略を冠され、ラリーカーとしての理想の足回りとディメンションを求めた“IS”は時代の波に翻弄された幻の車です。
IS2は、フツーのカローラ顔、FRPボディでちょいオバフェン、ボンネットのエアスクープはあるものの、抑え目のイメージですが、その内側に縦置きエンジン/トランスアクスル/四駆を収めた正に「羊の皮を被った狼」と云うコトバを想像させます。
そんな滅法格好イイ幻の“IS”、WRCplus最新号で特集しています。ラリーファンだけでなく、レクサスISオーナーも一読をお勧めします。
特別付録のDVDでは今年全メーカ新型車となったWRカーの紹介やライコネンの今シーズンの話が中心です…が、必見は今年の開幕戦でペター・ソルベルグがイベント中に違反で免停!…で、予定外の運転交代。代ってドライブするのはナビゲーターのクリス・パターソン。ナビゲーターを「コ・ドラ」とは呼びますが、パターソン生涯初!のWRCでのSS走行に、「コ・ドラ」ペターの“おせっかい”が炸裂。爆笑請け合い、必見の一枚です。
(川崎BASE)