2列目3列目の乗り心地をノア/ステップワゴン/セレナで徹底比較。乗員みんなが快適に過ごせる1台は?ライバル対決 その4【ミニバン特集2023】

■2・3列目の居心地がいいのはどのクルマ?

トヨタ・ノア、ホンダ・ステップワゴン、日産セレナの3台を徹底比較する特別企画。ミニバンだからこそ気になる2・3列目の居心地もチェックしていきましょう!
トヨタ・ノア、ホンダ・ステップワゴン、日産セレナの3台を徹底比較する特別企画。ミニバンだからこそ気になる2・3列目の居心地もチェックしていきましょう!

トヨタ・ノア、ホンダ・ステップワゴン、日産セレナの3台を、自動車ジャーナリスト、レーシングドライバー、モデル女子という3人のレビュアーがさまざまな方向から徹底チェックする特別企画の第4弾。

今回のテーマは、複数人で乗る機会が多いミニバンだからこそ特に気になる「運転席以外の乗り心地」。2列目、3列目の居心地が一番良かったのは、さて、どのクルマだったのでしょうか?


●トヨタ・ノアの運転席以外の乗り心地

ノアの3列目シート
ノアの3列目シート

・工藤貴弘「パワートレイン由来の音がライバルより大きめ」

工藤貴弘ハイブリッドモデルということもあって、いつもは静か(これはライバルも同じ)なんですが、アクセルを踏み込んだ時にパワートレインが発生する音は、ライバルよりボリューム大きめ。唸るような音がします。

トヨタ・ノアの2列目シート
トヨタ・ノアの2列目シート

乗り心地云々に関しては、上下動から細かい振動まで、セレナやステップワゴンも同じ水準に感じました。ボクの感じ方が鈍いのかな?

間違いないのは、どのクルマもうまくまとめてあるってことです。今回は比較的、路面状態のいい市街地だけの試乗だったので、峠道とか高速道を走るとまた変わってくるのかもですが。

・井出有治「居住性に対する工夫はさすがトヨタ!」

井出有治ノアの3列目が3台中で1番、左右方向のスペースがありますね。そう、シートを畳んだ時に収納する箇所、そこが居住性的にもプラスになっているんです。この辺はさすがトヨタ!って感じ。

トヨタ・ノアの3列目シート
トヨタ・ノアの3列目シート

それに、2列目シートの背面に上手いこと“逃げ”があって、3列目に座ったときの膝回りが凄く楽チン。こういうの、実際に座ってみないと分からないですよね。それに、足先が2列目シート下に入れられるんです。ここに足先が入るか入らないかで、疲れ度合がだいぶ違います。これもちょっとしたことだけど、嬉しい配慮ですね。

・久保まい「3列目の乗り心地も○」

久保まい2列目シートは、椅子と椅子の真ん中にテーブル(椅子の横に付いていて下から上に持ち上げるタイプ)があって、物を置いていても乗り降りがスムーズにできそうでいいなと思いました。テーブルが前の席についているタイプ(新幹線のテーブルのようなイメージ)だと、乗り降りする際にテーブルにぶつかってケガをしたり、物を落としてしまったりすることがあるかもしれないので、こうしたアクシデントが減るかなと思いました。

トヨタ・ノアのテーブル
トヨタ・ノアのテーブル

またUSB-Cのポートが2つあり、こちらも便利でいいなと思ったポイントです。

3列目シートは、足元も狭すぎず、シートも硬すぎないので、乗り心地は〇。ドリンクホルダーも装備されていて便利です。3列目シートの格納は、跳ね上げて横に畳むタイプで、力もいらず本当に簡単に楽にできました。


●ホンダ・ステップワゴンの運転席以外の乗り心地

ステップワゴンの3列目シート
ステップワゴンの3列目シート

・工藤貴弘「格納性を重視しつつも居心地にも配慮した3列目」

工藤貴弘視界良好で前方がよく見えますね。これはいいかも。視界がいい理由は、床に対して着座位置が高めで、しかも1列目や2列目よりも3列目のほうが高いシアターレイアウトになっているから。

ホンダ・ステップワゴンのラゲージコンパートメント
ホンダ・ステップワゴンのラゲージコンパートメント

ステップワゴンは格納性を重視した独自の3列目折り畳み方式なので、3列目の居心地は二の次なのかと思ったら、そうではない印象。ただ、その格納性能のおかげでシートの背もたれが小さいのは否めませんね。ヘッドレストを上げれば問題ないようには感じましたが、そこは実際に座って確認したほうがいいかもです。ちなみに3列目用のUSBアウトレットもありました。

・井出有治「3列目は国際線エコノミークラスより快適」

井出有治ステップワゴンの2列目を通常の位置、もしくは誰かが座って無理のない位置に配置しても、3列目の足元はスペース的に余裕があり、全く問題なし。国際線のエコノミークラスより快適です。3列目は1、2列目より少し座面が上がっているけど、ヘッドスペースも十分。座っている位置はオーバーハング部分だけど、突き上げ感も感じられないし。

ステップワゴンの3列目シート
ステップワゴンの3列目シート

2列目頭上のモニターがデカいのもいいですね。3列目からもよーく見えます。欲を言えば、ひじ掛け部分がないので欲しいかも。でも、座り心地は気にならないし、ヘッドスペースも十分すぎるほど。今まで『3列目は“犬猫シート”』的なイメージしか持っていなかったけど、考え、変わっちゃいました。

・久保まい「2列目はオットマン完備でゆったり」

久保まい2列目シートはオットマンが標準装備で、シートの座り心地もよくゆったりできるのがよかったです。アームレストは、ノア同様、シートと一体で(運転席、助手席も同様)、少し幅が物足りなかったです。また、テーブルは運転席と助手席のシートの後ろに付いているタイプで、ドリンクホルダーも2つずつ付いて便利そうでした。USB-Cポートも、それぞれテーブルの上に付いており、配線が絡む心配もなく、ちょうどいい位置にあっていいですね。

ホンダ・ステップワゴンの2列目シート
ホンダ・ステップワゴンの2列目シート

3列目はシート位置が少し高めに設定されているということで、視界も高く広く感じました。若干シートが硬いかな?とも思いましたが、 そこまで気にならない程度だと思います。USB-Cポートもあり良かったです。

ステップワゴンの3列目シート格納方法
ステップワゴンの3列目シート格納方法

シートは床下に格納するタイプです。ラゲッジスペースが元々凹んでいるので、そこにシートが折りたたまれて収納されることで床面がフラットになる、というかたちです。3車種の中で1番空間を広く使えるのではないかなと思います。ノア同様、シートの格納もとても簡単でした。


●日産セレナの運転席以外の乗り心地

日産セレナの3列目シート
日産セレナの3列目シート

・工藤貴弘「3列目を快適に過ごしてもらおうという気が満々」

工藤貴弘なんなのですか、セレナの3列目のホスピタリティの充実度は。充電用のUSB(ステップワゴンにもある)に加えて折り畳みテーブル(セレナしかない)とか、3列目用の電動スライドドア操作スイッチ(セレナしかない)があったりと、快適に過ごしてもらおうという気が満々。3列目を重視するユーザーがセレナになびく気持ちがよくわかりました。明らかにライバルの上をいきます。

日産セレナのラゲージコンパートメント
日産セレナのラゲージコンパートメント

ただ、この日の試乗車「ルキシオン」は、ライバルよりも路面の凹凸を多く拾うような気がします。これはたぶんタイヤ(ルキシオン専用の走行安定性を重視したタイヤ)のせいでしょう。

・井出有治「頭上のスペースも十分だし縦揺れも気になりません」

井出有治セレナの3列目のヘッドクリアランスは、ステップワゴンほどじゃないけど問題は無し。お尻の位置が車軸に近いこともあり、縦揺れも気になりませんね。肘置きもあるし。

日産セレナの2列目シート
日産セレナの2列目シート

ただ、2列目シートの背面にある折り畳みテーブルが、収納時に丁度ボクの膝の位置にあって、急ブレーキとか踏まれたらガーン!と当たる可能性、大。痛そうです(汗)。テーブルを畳まないで出しっぱならば大丈夫そうですけどね。あと、2列目シート上のモニターがちょっと小さいかな。一生懸命見ないと、見えないです。

・久保まい「すべてのシートの座り心地がふわっとしてる」

久保まいこれはセレナの全シートで感じたことなのですが、座り心地がふわっとしていて、とても良かったです。長距離ドライブでも、疲れにくそうです。テーブルは、運転席と助手席の後ろに付いているタイプで、ドリンクホルダーも2つずつ、USB-Cもそれぞれに付いているので、ほぼステップワゴンと同じ仕様でした。

日産セレナの3列目シート
日産セレナの3列目シート

3列目シートも、1番座り心地がいいなと感じました。3列目にもUSB-Cポートが付いており、夜間やトンネル時など、ライトが点灯するタイミングと同時に光るので、一目見てどこにあるかが分かりやすく、これもいいなと思いました。

テーブルも付いていて、便利です。シートの格納方法は、ノアと似ており跳ね上げて横に固定するタイプです。


【レビュアー紹介】

工藤貴弘工藤 貴弘:若手フレッシュ自動車ライターがいつの間にか大御所のひとりに。大雑把な部分から重箱の隅まで、走りの車種からのんびり車種まで、あらゆる知識と興味が豊富。


井出有治井出 有治:元F1ドライバーにして現在一児の父。子どもが生まれるまではミニバンに興味なかったものの、もっか愛車セレナを子守り仕様へと改装するのに夢中。


久保まい久保 まい:車、タイヤへの愛があふれる長身モデル。運転大好きで、愛車のミッドシップスポーツカーが修理不能になって、次の購入車には再び同じ車種のMTを選択!


●トヨタ・ノア ハイブリッド S-Z E-Four 主要諸元

全長×全幅×全高:4695×1730×1925mm
ホイールベース:2850mm
車両重量:1710kg
エンジン:直列4気筒
総排気量:1797cc
最高出力:98ps(72kW)/5200rpm
最大トルク:142Nm/3600rpm
フロントモーター最高出力:95ps(70kW)
フロントモーター最大トルク:185Nm
リヤモーター最高出力:41ps(30kW)
リヤモーター最大トルク:84Nm
駆動方式:4WD
トランスミッション:電気式無段変速機
サスペンション:前マクファーソンストラット 後トーションビーム
タイヤ:前後205/60R16
車両本体価格:389万円

●ホンダ・ステップワゴン e:HEV スパーダ プレミアムライン 主要諸元

全長×全幅×全高:4830×1750×1845mm
ホイールベース:2890mm
車両重量:1840kg
エンジン:直列4気筒
総排気量:1993cc
最高出力:145ps(107kW)/6200rpm
最大トルク:175Nm/3500rpm
モーター最高出力:184ps(135kW)
モーター最大トルク:315Nm
駆動方式:FWD
トランスミッション:電気式無段変速機
サスペンション:前マクファーソンストラット 後トーションビーム
タイヤ:前後205/55R17
車両本体価格:391万2700円

●日産セレナ e-POWER ルキシオン 主要諸元

全長×全幅×全高:4765×1715×1885mm
ホイールベース:2870mm
車両重量:1850kg
エンジン:直列3気筒
総排気量:1433cc
最高出力:98ps(72kW)/5600rpm
最大トルク:123Nm/5600rpm
モーター最高出力:163ps(120kW)
モーター最大トルク:315Nm
駆動方式:FWD
サスペンション:前ストラット 後トーションビーム
タイヤ:前後205/65R16
車両本体価格:479万8200円

(写真:萩原 文博/まとめ:クリッカー編集部)