【ノスタルジック2デイズ】40代のための刺さるクルマその⑤ジウジアーロのいすゞ117クーペ&ピアッツァ

いすゞ117クーペって物心ついた頃から「外車みたい・・・」って思ってませんでしたか?

ワタクシはずーっと思ってましたが、それがジウジアーロのデザインのためである、というのを雑誌で知りました。デザイナーってのは絵を描く人かな、くらいのイメージでしたが。

で、その後、免許を取って初めての愛車を探してたときに、かなりの中古車となっていた117を試乗しました。美しいボディは健在で、低いシートに座ると「お、あの憧れのクルマからの視線はこんなに低かったんだ」と感動しました。いわゆる中期型というんでしょうか、手作り時代と角目時代の間のやつです。でも、走り出すとハンドルも、クラッチも「体を鍛えるために作られたのか?」と思えるくらいに重く、ちょっと走っただけでは「見た目だけで中身はやっぱりフローリアンなんだ」という印象だけを残しちゃいました。そのクルマのコンディションが悪かったんでしょうが。

でも、やっぱり今見ても美しいです。なんでこんなに見た目のバランスがいいんでしょうか。

そして、117クーペの後継として登場したピアッツァもまた、ジウジアーロのデザインとされています。

当時は、117のようにクーペでもないし、かといって速そうなスポーツカーのスタイルでもないので「なんだハッチバックじゃん」としか思いませんでしたが、今見るとなんだかカッコいいです。薄目を開けたようなヘッドライトがなんとも印象的でしたが、裏側は初めて見ました。

こんな風に左右つながってひとつのモーターで動くんですね。

2代目ピアッツァは中村史郎さんのデザインと何かで読んだことがありますが、比べるとどうしても「やっぱり外人さんのデザインはいいのかな」と思っちゃいました。

このクルマはターボモデルです。

価格は79万8000円で、走行なんと6万4000km!

ちょっとぐらっと来ちゃいました。

(小林和久)

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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