カッコイイ顔が大うけ? 新型ヴィッツ発売1か月で受注22,000台と好調なので歴代モデルの顔を比べてみました

2010年12月22日に発売された、新型ヴィッツ発売1か月の受注状況が明らかになりました。月販目標台数は10,000台とされていましたが、受注はその2倍以上となる22,000台。好調なスタートを切ったといえそうです。もちろんこのヴィッツは既存ユーザーも非常に多く、法人需要も同様にあるなど購買ニーズの多いモデルとしてヒットには有利といった側面を持っているのも事実です。

ヴィッツの好評点は、「精悍さを増した外観デザイン」、「豊富なグレード・カラーバリエーション展開」、「アイドリングストップ機能やスーパーUVカットガラスの新採用」などが上げられています。新型ヴィッツはこれまで以上に男性ユーザーを取り込むことも狙いとなり、かわいらしさを抑えた展開としているがその効果は期待できそうです。

ここではちょっとヴィッツの歴代の顔を比べてみました。わりとシティ・コミューター的な方向性で登場した初代は、やさしい形をしています。カーデザインの傾向的に街中走行を中心とするクルマには、どちらかというと優しい表情やスタイルを与えがちです。ペットのような存在ともいえるのでしょうか? 特に初代ではその色合いが強いものとなっています。

初代ヴィッツ(1999~2005)

 

初代はクラスレスの魅力を追求したコンパクトカーで、全幅1660mmという細身にもかかわらずボディの豊かさを表現するため、ふくよかなボディサイドの面構成を実現しています。これは下半身の安定感も表現しますが、すっきりとしたキャビンを表現するためにショルダーを強調したキャラクラーラインより上では、比較的直線的なルーフの小さくならない造形としています。全幅1660×全高1500×全長3660mm。(最大値)

2代目ヴィッツ(2005~2010)

 

2代目は見慣れてしまいあまり感動はありませんが、イメージスケッチからそのまま生まれてきたような絶妙なデザインのひとつといえるでしょう。思いっきり縦長にしたフロントコンビライトは、ヘッドライトの上にウィンカーを内蔵しています。またフロントバンパーはグリルまでも一体化し、小さな衝突ではボンネットまで交換する必要がありません。乗降性に配慮してリヤドア上端部をぎりぎりまで広げる造形は、先代に続けて継承することでヴィッツの伝統となったようです。全幅1695×全高1540×全長3750mm。(最大値)

3代目ヴィッツ(2010~)

 

2代目とて決してかわいいデザインというわけではありませんでしたが、もっと精悍な顔つきとなったのが3代目です。グリルまわりを中心に直線基調とすることで、カッチリとした印象を大切にしています。ショルダー面の存在を意識できるようにすることで、ヴィッツ一連のアイデンティティを感じさせるのかもしれませんね。かなり長くなりましたが、先代より軽くなっている点にすごい努力を感じます。全幅1695×全高1530×全長3930mm。(最大値)

(MATSUNAGA, Hironobu)