リーフは1回の充電で日本では200km走るのに、アメリカでは116.8km!?日本の電気はアメリカの電気より強い!……はずはない

ついに次の世代のクルマがキター!と思わせる日産リーフですが、いろんないいところやどうかな?という疑問がありますが、やっぱり気になるのは一回の充電による走行距離ですよね。

 

リーフの場合、一回の充電で走れる距離は200kmとカタログには書いてあります。

 

みなさんも「ガソリン車の場合でカタログの燃費と同じだけは走らない」というのがある種の常識であることはご存知ですよね(けど、これが常識でいいのでしょうか)。

 

一般に燃費測定は現実と違った条件であることや、大きなメーカーでは燃費がよくなる運転だけを練習しているスペシャリストが燃費テストで頑張ってるから、などといわれてます。

このリーフの200kmという航続距離は、日本の比較的新しい燃費測定基準であるJC08モードというので測定された結果のようです。

 

これまでの「燃費が良くなるという悪評」から、より現実に近い走りに沿うよう改善されたとされていますが、それでもまだまだ現実的ではないらしいです。

 

ところで、自動車ジャーナリストの山口京一さんのブログによると、米国のEPA(環境保全局)が発表した数値では、リーフは「一回の充電で73マイル=116.8km走る」と発表したそうです(ちなみに環境度は10点満点中の10点だとか)。

 

リーフの発表会場でも、この日米の大きな差について山口さんは日産サイドに鋭く質問なさってましたが、回答としては、よーするに国で決めていることなんでウチ一社だけ違う測定や発表はできないんですよ、のような答えだったと思いました。

 

せっかく日本の自動車メーカーさんががんばって世界トップレベルものを作っても、お国のほうがしっかりと現実は現実として消費者に伝えていくようにしてくれないと、まるで自動車メーカーが性能を誤魔化しているようにも取られかねません。そうなると期待はずれのレッテルを貼られ、結果的によくないクルマになっちゃうかもしれません。難しい問題なんでしょうが、お役人さんにもここらでがんばって欲しいですね。(小林和久)

 

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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