松本しう周己 
■見慣れない「ゴールドマーク」を見つけました
馴染み深い「初心運転者標識（初心者マーク）」「高齢運転者標識（高齢運転者マーク）」のほか、蝶々をモチーフにした「聴覚障害者標識（聴覚障害者マーク）」、四葉をモチーフにした「身体障害者標識（身体障害者マーク）」など、ドライバーが表示する標識（マーク）は数種類あります。
毎日クルマで全国を走っている筆者ですが、見慣れないマークを付けているクルマに初めて出合いました。その名も「ゴールドマーク」です。
優良運転者免許証、通称「ゴールド免許」は、継続して5年以上免許を保有し、違反や怪我のある事故などを起こしていない優良ドライバーに交付されます。ゴールド免許であれば有効期間が5年になり、また更新費用が安くなったり更新時の講習時間が短時間で済んだり、自動車保険料が割引になるなど多くの利点があることはご存じの通り。
筆者のように免許証の更新時期に地元にいない場合でも、ゴールド免許であれば全国どこででも更新することが可能であることは個人的に大きいです。
冒頭で述べた“見慣れないゴールドマーク”は、そんなゴールド免許保持者のみが表示することができるマークなのかと調べてみたところ、実はクラウドファウンディングサイト【Makuake（マクアケ）】において企画された「今までになかった？！車用ポジティブマーク「GOLD」を広めたい！」で製作されたものだったことが判明（2018年08月30日にプロジェクトは終了）。
何かしらの特典や利点があるのかとセコい期待をしたのも束の間、「※公式にゴールド免許の方のみ使用できると決まったものではありません」と明記されていました。ちょっとガッカリ……。
個人的には、「わたしは優良ドライバーです」と示すゴールドマークを付けることには抵抗があります。何となく自慢しているようで気恥ずかしいからです。おそらく「それ、何ですか？」と聞かれることも多いのではないかと思います。
とはいえ特許庁に商標登録済みで、Amazonなどでも通販されているので「赤ちゃんが乗ってます」ステッカーのように数年後には周知されるかもしれませんね。
●安全運転者の証、SDカード保有者には特典も
特典が受けられるものといえば、無事故無違反の期間が1年以上になれば【SDカード】を取得（有料）することができます。これは自動車安全運転センターが発行する「無事故・無違反の証明書」で、SDカードを提示すれば料金が割引になる店舗が全国にたくさんあります。証明書の交付手数料は、1通につき670円です（ほかに払込手数料として132円がかかります）。
SDカードは最寄りのゆうちょ銀行・郵便局、または自動車安全運転センター事務所窓口で申し込むか、自動車安全運転センターの公式サイトからインターネット申請ができます。
余談ですが、自動車免許を取得して1年未満のドライバーが「初心者マーク」を表示しなかった場合、道路交通法違反（反則金 4000円／行政処分点数 1点）になります。また「聴覚障害者マーク」も、該当者が表示していなかった場合は道路交通法違反（反則金 4000円／行政処分点数 1点）。高齢運転者マークや身体障害者マークには特に罰則はありません。
「運転しているのはどんな人なのか」を表す数々のマーク。表示するのも周囲に対する思いやりのひとつでしょうか。
（松本しう周己）
※2019年1月23日の記事を2022年12月16日に追記・再編集しました。
【関連リンク】
自動車安全運転センター 各種証明書の申請案内
https://www.jsdc.or.jp/certificate/tabid/110/Default.aspx
