カローラといえば、ボディバリエーションも豊富なのが自慢でした。2002年にプロボックス&サクシードがデビュー、事実上バトンタッチするまでの間は、初代から9代目の途中までカローラにもライトバンも設定されていたのです。
とはいっても、カローラの歴代各モデルに必ずライトバンが設計されていたわけではないのです。ライトバンボディが設定されていたのは、初代、2代目、3代目、4代目、6代目、7代目となります。つまり5代目と8代目にはライトバンが設定されなかったのです。これはなぜでしょう?
実は、その代はそれぞれの先代4代目、7代目のライトバンボディの車両が継続販売されていたからです。なので、それらの時代にライトバンのラインアップがなかったわけではありません。
とくに5代目は、セダン系のみがFF化された大変革の時代で、形も大きく変わりました。
しかし、スポーツ路線のレビンシリーズは5代目もFRのままフルモデルチェンジ。つまり、5代目カローラは同一車種にFFとFRが混在する珍しいケースだったわけです。
そして、ここでライトバンはどうしたかといえば、4代目のまま継続販売されたというわけです。
この頃まだ乗用車のFF化も進み始めたものの、商用車のFFはあまり前例が少なく、成功例がありません。ライトバンはこの段階でFF化するにはかなりいろいろな問題があったようです。
例えば、大きな積載をするのにFFで大丈夫か、といったハードウエア上の問題。また、商用車までFFとして新規開発するコスト上の問題などがあったと想像できます。
そうして、レビンのAE86などと同様にFRとして残ったのが、バンだったのです。厳密にはこれを5代目とは言えませんが、同時期に発売されていたんですね。
FRとFFの過渡期、カローラというボディバリエーションが多く、たくさんの台数を売らなければならない車種だからこそわかる、自動車の歴史を物語る側面のひとつだったのです。
(文:カローラせんせい/小林敦志)
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