住友化学は、同社が商標名「ペルヴィオ(登録商標)」として販売しているリチウムイオン二次電池用セパレータを大幅に増産すると発表しました。
同社は、現在リチウムイオン二次電池用セパレータを、愛媛県の大江工場と子会社の SSLM 社(韓国大邱市)で生産していますが、今回SSLM社の生産能力を現行比4倍に増強すことを決定し、2017年8月以降、順次量産を開始するということです。
今回のセパレータ増産は、EV・HY・PHVの販売増に応じて車載用リチウムイオン二次電池の需要が急増していることに対応したものと見られます。
リチウムイオン二次電池は、正極と負極との間にセパレータを挟み込んでリチウムイオンを含んだ電解液を満たした構造になっており、セパレータには、リチウムイオンの移動を許容しながら耐熱性と絶縁性を保つことが必要です。
住友化学の「ペルヴィオ」は、ポリオレフィン基材にアラミド樹脂で耐熱層を形成したことが特徴で、主に車載用途で採用されています。
今後EV・HV・PHVのような電動車の増加に伴ってリチウムイオン二次電池関連の化学メーカーの活躍が自動車業界でも目立つようになりそうです。
(山内 博・画像:SSLM社)