さらに静粛性を増した上質な走りと、ディーゼルらしい力強い加速が魅力【マツダ・CX-5試乗】

■トップシーリングの吸音性向上で、より静かな車内環境に

2019年12月に一部改良を受け、2020年1月17日から発売されているマツダ・CX-5。今回は「東京オートサロン2020」に出展された「TOUGH-SPORT STYLE(タフ スポーツ スタイル)」の設定をはじめ、新色の「ポリメタルグレー」の追加、「Silk Beige Selection(シルク ベージュ セレクション)」の設定、「マツダコネクト」の8インチ化などが主なメニュー。

マツダ CX-5
マツダCX-5の2.2Lディーゼルエンジン車(AWD)

走りの面ではATにパドルシフトが標準装備され、トップシーリング(天井の内張)の吸音性向上、「オフロードトラクションアシスト」がAWDに搭載されています。

マツダ CX-5
ディーゼルエンジン車らしいトルクフルな走りが魅力

今回試乗したのは、2.2Lディーゼルエンジンの搭載したAWD。なお、CX-5の販売比率でAWDは、35〜40%程度。FFが60〜65%程度のようです。

その走りは、ディーゼルエンジン車らしい力強いダッシュが可能で、初めて乗る人はトルクフルな走りに驚かされるはず。常用域であれば、踏んだ後にわずかな間をおいて自在な加速を引き出せます。また、マツダがこだわるオルガン式アクセルは、発進時の「飛び出し感」がなく、自然な操作フィールに仕上げられています。

マツダ CX-5
2.2Lディーゼルエンジンは、190PS/450Nmというスペック

アイドリング時や低速域では、ディーゼルらしい音や振動が感じられるものの、アイドリングストップも備わりますし、アイドリングストップが作動していない際も車内にいる限り、気になるほどのガラガラ音まではいえません。さらに、トップシーリング材の吸音性を向上(トップシーリング材のフィルムの材質を変更し、車内に侵入したロードノイズを素早く吸収)したことで、走行時の静粛性が向上し、1列目でも2列目でも快適なドライブが可能になっています。

街中で多い速度域でごくわずかに、こもり音が聞こえるシーンもありましたが、全体的に静かな走りになっている印象を受けます。

マツダ CX-5
トップシーリングの吸音性向上も図れている

505Lの荷室容量により、ブームのキャンプ、定番のゴルフやマリンスポーツなど多彩な趣味に対応するCX-5。AWDには「オフロードトラクションアシスト」も追加され、街乗りから、とくにディーゼルエンジン車は余裕綽々でこなすロングドライブまで、高い万能性が備わっています。ますます完熟したCX-5、まさに買い時を迎えているかもしれません。

マツダ CX-5
CX-5のインパネ。「マツダコネクト」の8インチ化、ATのパドルシフトが標準装備されている

(文/塚田勝弘 写真/長野達郎)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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