■合計6チーム、計6台のカスタマーチームをサポート
アウディ ジャパンは、2020年度の「Audi Sport customer racing」のチーム体制を発表しました。
2020年度、アウディ ジャパンは「Audi Sport customer racing」プログラムにより、「SUPER GT GT300」クラスに「Audi R8 LMS」で参戦する2チーム2台、スーパー耐久シリーズ「ST-Z」クラスに「Audi R8 LMS GT4」で参戦する1チーム1台、同シリーズ「ST-TCR」クラスに「Audi RS 3 LMS」で参戦する1チーム1台、「TCRジャパンシリーズ」にAudi RS 3 LMSで参戦する2チーム2台、合計6チーム6台のカスタマーチームをサポートすることになります。
今シーズンの「Audi Team Hitotsuyama」は、GT500やスーパーフォーミュラで活躍してきた「チームルマン」と業務提携を実施。「チームルマン」はマシンメンテナンスやオペレーションに加えて、「チームルマン」が所有するセブンポストリグ(動的な車体試験装置)による試験などを行い、マシンのパフォーマンスアップを狙うとしています。
装着するタイヤは、昨年と同様にヨコハマタイヤと契約を締結。タイヤ競争が激化するSUPER GTですが、昨年以上にヨコハマタイヤとの協力関係を強め、シーズンを通して好成績を狙いたいとしています。今年は、Hitotsuyama racingが本格的にレース活動を開始して30周年を迎えます。当時のマシンに採用されていた「赤」を30th Anniversary カラーとして採用され、今シーズンに臨みます。
また、SUPER GT GT300クラスに、新たに「X Works Racing」がAudi R8 LMSで参戦します。「X Works Racing」は、昨年のSUPER GT GT300クラスをはじめ、スーパー耐久にも参戦する香港国籍のレーシングチーム。
人気アニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」とのプロモーションタイアップによりエヴァンゲリオン初号機がイメージされたカラーを採用。Aドライバーは、Audi Sport customer racing Asiaの育成プログラムメンバーに選出され、ニュルブルクリンク24時間レースなどへの参戦経験ももつショウン トンと、Bドライバーはスーパー耐久などで国内レース経験をもつアレックス アウが務めます。
2017年からスーパー耐久シリーズに新設されたST-Zクラスは、GT3とTCRのあいだを埋めるGT4マシンによって争われます。Audi R8 LMS GT4は、Audi R8 Coupéの市販車と60%以上の構成部品を共有していて、速さはもちろん安全性、耐久性、整備性が高く、コストパフォーマンスに優れているのが特徴。
昨年、ST-TCRクラスやAudi R8 LMS Cupに参戦していたプロレーシングドライバーの田ヶ原 章蔵はじめ4名が今シーズンのレースに挑みます。また、Audi RS 3 LMSでST-TCRカテゴリーに参戦するのは「WAIMARAMA KIZUNA RACING」になります。
TCRシリーズは4ドアまたは5ドアで、2.0L以下のターボエンジンを搭載した前輪駆動車によるレース。欧州で2015年に創設されて以来、世界各地で人気を博しており、国内でも6戦が予定されています。今シーズンAudi RS 3 LMSで参戦するのは、「NILZZ Racing」「Audi Team Hitotsuyama」の2チーム。
モータースポーツに注力しているアウディ。アウディ ジャパンは、2016年から「Audi Sport customer racing」のパーツトレーラーを全国のサーキットに配備。レースに参戦するカスタマーチームをサポートしています。
今年も専用のトレーラーにボディ、トランスミッション、エンジンなど、レース車検に適合した約2,700アイテム、約11,000点の部品を積載し、どんなレース展開にも対応できるように体制を整えて、SUPER GT、スーパー耐久、およびTCRジャパンに参戦するチームと共に国内外のサーキットを転戦する予定です。
また「Audi driving experience」プログラムの一環として、アウディオーナーが実際のレースへの参戦権が得られる 「Race experience」をはじめ、昨年レッスン応募枠に対して、5倍近い申込あった、アウディジャパン初の女性ドライバー専用の運転トレーニングプログラム「Audi women’s driving experience」など、数々のプログラムをさらに充実させていくとしています。
さらに、2020年後半には、Audi Sportが開発を担ったRSモデルを続々と導入予定としています。最先端のテクノロジーが投入され、モータースポーツの現場で鍛えられた、新たなRSモデルに期待が高まります。
(塚田勝弘)