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■谷田部チューンドカー VS. ル・マン ユーノディエールで最高速対決!
●懐かしきマシンたちが蘇る!
6ヵ月年ぶりのclicccar名物【Play Back The OPTION】、楽しんでいただけているようで嬉しい~!
今回紹介している1986年8月号の『最高速図鑑』は、谷田部最高速 VS. ルマン名物ユーノディエール・ストレートを走るレーシングカーによる誌上最高速バトルです。
ではさっそくその2.、お腹一杯楽しんで下さい!
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最高速大図鑑
ル・マンとてその壁の厚さにシビレる
谷田部最高速 VS. ユーノディエール・ストレート最高速
●オレは見た、ルマンの怖さを by Dai(稲田 大二郎)
ただの6kmの直線なんか楽だろうね、と思ったのは大間違いだったよ。路面は普通の道なので谷田部みたいに綺麗に舗装されていない。路肩には砂利が浮いていて、コースいっぱいは走れない。道の中央が盛り上がっているので、マシンは左右に振られる。そして3つの山があり、最後の山なんか前が見えず、空中に飛んでいく感じなのだ。
で、もっと怖いのが夜だ。照明はヘッドライトだけなので300km/h以上ではまず前が見えない。谷田部でも夜は走れないくらいだから、ル・マンの闇を突っ走るのは、ハッキリいってキ〇ガ〇なのだ。でも走りたいな~。
●伝説の300km/hオーバーカー
G.A.光永パンテーラ
307.69km/h
1981年11月17日に打ち立てられた金字塔は、今なお外車クラスの最高速ランキングトップだ(当時)。初めてのオーバー300km/hの速さは今でも語り草になっている。エンジンはシボレーLS7(7.7L)、ABR細木エンジニアリングでチューニングされたもの。超一流のパーツが組み込まれ、セッティングされたエンジンは600psとも700psともいわれた。
●メカチューン最速!
ATS-BMフェアレディZ
273.24km/h
Lメカチューンとしては最高速車。エンジンはボア×ストローク89×79mmとなったL28改2947cc。エンジンチューニングはスリーテック。スペシャル78度カムやソレックス50φキャブで300ps以上を誇ったマシン。
●ベンツパワーも速い!
クーロス・メルセデス
331km/h
ル・マンの大惨事以来、メルセデスベンツが31年ぶりにル・マンに帰ってきた。といってもエンジン供給屋としてだが。85年も予選は走ったのだが、決勝をスタートしたのは今年86年から。
マシンはスイスのソーバー製に、ベンツの5L V8をツインターボ化して搭載し、630ps近くを発生する。排気量換算では出場車中最大の6962ccとなる。最高速は331km/hとなかなか。スポンサーの名からクーロス・メルセデスと呼ばれる。
●4A-G最速、チューニングの奥の深さよ
OPTION・MR2 by シグマオートモーティブ
270.68km/h
OPTホットマシンとして製作されたMR2。エンジンチューニングはシグマ。1.6Lの4A-GエンジンにK26タービンを装着。ベンチでは軽く330psをマークした。ボディ関係はマッドハウスがチューニング。現在でも史上最強のMR2といってもいいだろう。
●通勤車が楽に280km/hオーバー
GReddy TRUSTセリカ 1G-Gツインターボ by アツシ
286.62km/h
これまたエアコン、パワステ付きのチューンドカー。外観もできるだけノーマルっぽく仕上げている。しかしエンジンは軽く400ps以上をマークする強心臓だ。1G-Gエンジンに3mmオーバーサイズピストンを入れ2.15Lにスープアップ。TD05タービンをツイン装着する。
●これじゃチューンドカーに負けるゼ!
トムス トヨタ86C 292km/h
ドーム トヨタ86C 303km/h
ル・マン用に空力をモディファイしたはずのトヨタ勢は、#36トムスが292km/h、#38ドームが303km/hと85年とほとんど変わらずサビシイ。やっぱり2Lターボのパワーで厚い空気の壁に対抗するのは限界なのか?と思いたくなるが、どっこい今から8年も前(1978年)のルノーA443は、V6 2.1Lターボで366km/hの最高速を記録している。パワーがないからとは言っていられない。パワーが少ない分はロングテール化するなど空力で稼ぐしかないね。この速度じゃ、チューンドカーと変わらない。
●フランスの星! 2番手をマーク
セカテバWMプジョー
371km/h
フランスの期待を受けているセカテバWMプジョー。とても速そうには見えないスタイルなのに、最速のヨースと・ポルシェに次ぐ371km/hをマークしてしまった。思わぬ伏兵って感じだね。エンジンはプジョーV6にKKKツインターボを装着して600psを誇る。ターボ換算で3990ccになる。だけど、どう見てもそれほど空力が良さそうには見えないんだけどなぁ!
●ホントのワンメイクスペシャル!
ヴィンミューレMM2 by マッドハウス
208.39km/h
CR-Xをベースにマッド杉山氏の夢を具現化したスペシャルマシン。FFのCR-Xをなんとミッドシップ化。サスペンションもそれに合わせて作り直し、ボディ関係、室内すべてスペシャル。特に空力対策には力が入り、全高も1180mmという低さ。カッコだけじゃなくエンジンも1.5L+シングルターボにパワーアップ。CR-XみたいでCR-Xじゃないヴィンミューレ。ホイールはスペシャルだったが、デザインの良さが受け、市販化されて人気を呼んでいる。
●チューンドカーの歴史を変えたコンプリートマシン
GReddyソアラ2800GT ツインターボ by トラスト
309.27km/h
外観はまったくスタンダードのソアラだ。しかもエアコン、パワステ付きでストリートユースも何ら問題がない。コンスタントにオーバー300km/hをマークする実力もさることながら、街乗りから谷田部までそのまま走れることに注目。新しい時代の最高速マシンのあり方を如実に表すマシンだ。エンジンは5M-Gをベースに三菱製TD06タービンをツイン装着。ブーストは1.5kg/cm2で500ps以上をマークする。
●86年ウイナーは最高速3番手!
ロスマンズ・ポルシェ962C
361km/h
86年第54回ル・マン24時間のウイナーのワークスポルシェ962C。見るからに空力に優れそうなロングテールは、スタイリングのお手本だね。ユーノディエールのストレートに合わせて最速を記録したヨースト他、ポルシェ勢はみんなこのロングテールを使っている。3台エントリーしたワークス962Cの中でも最速だったのはロスマンズ・ポルシェの361km/hだが、2番手のセカテバプジョー371km/hに10km/hも差をつけられている。しかし、予選結果は2位。ストレートの速さだけじゃなくてコーナーも速かったわけだ。
●もっと伸びるぞ、ボーイズレーサー!
GReddy韋駄天スターレット・ターボ菅野 by トラスト
223.95km/h
カッ飛びのポテンシャルをさらにスープアップ。エンジン本体はノンターボ(EFI車)用のカムに交換。タービンは三菱製TD05を使用。インタークーラーはノーマルにトラスト製をドッキング。1.3Lで軽く155psをマークしてしまう。これからはボーイズレーサークラスから目が離せそうもない。
●国産初のオーバー300km/hマシン
セリカXX2892ccツインターボ by HKS
301.25km/h
国産チューニングカー史上初のオーバー300km/hを達成したのがこのマシン。5M-Gエンジンをベースにソレックス44φを使用したキャブターボ。タービンはギャレットT04Bをツイン装着。そのマシン作りは足まわりからボディまで300km/hの壁を破るべく根本的モディファイされたスペシャル。その後、最高速トライをしていないのが残念。
●ミニ・モンスターとはこのマシン!
シャンテ12Aターボ木村 by RE雨宮
240.48km/h
Kカーのシャンテにロータリーエンジンを無理矢理、搭載。12AロータリーにK26タービンをセットして約250psをマーク。当然、駆動系、サスペンションもパワーに合わせて作り直されている。ロータリーゆえに可能になったエンジン載せ換え。
●イマイチ伸びない!
ニッサン R86Vニチラ 308km/h
ニッサン R85Vアマダ 325km/h
ニッサン勢は、ターボ換算で4194ccという大排気量(ポルシェは3710cc)ながら、#32 R85Vが325km/h、新型の#36 R86Vではたったの308km/h。が、もちろんそれには理由がある。予選ではウイングのセッティングも含めて、テスト走行がメインだったのだ。非公式には334.4km/hをマーク。ギヤ比からは364km/hまでOKだそうだぞ!
●Kカーの限界を突き破れ!
USレーシングミラ by カーファッションプラザ三峰
179.33km/h
Kカー最高速を誇るのがこのミラターボ。シャシーダイナモでは100psオーバー、ゼロヨンも16秒45をマークする。エンジンは630ccまでボアアップされ、IHI改タービンにOER40φ、スペシャルインタークーラーを装着。足まわりも相当に強化されている。最大ブーストは2.0kg/cm2までいけるというから凄い!
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いかがでしたでしょうか、80年代中期の熱き誌上最高速バトルは!? 次回も昭和なOPTIONを厳選しお届けしますのでお楽しみに!
[OPTION 1986年8月号より]
(Play Back The OPTION by 永光 やすの)
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熱き昭和の最高速対決! チューンドカーVS.ル・マン マシン、どっちが速いか比べてみた その1.【OPTION 1986年8月号より】
https://clicccar.com/2020/03/06/959262/