■世界の消費電力の40%を占めるモーターを高効率化
磁石・電装用品などを展開している日立金属は、EVコーナー(モーター)、軽量化コーナー、クラッド材紹介コーナーなど設けてブース展開しています。
電動化に向けて高効率モーター用部材に注力している同社は、世界の電力消費量(2019年10月、同社調べ)のうち4割がモーターで占められ、高効率なモーターが欠かせないとしています。
その一環としてモーター用アモルファス軟磁性合金を開発。次世代高効率モーター用ステーター材に適しているそう。鉄を主成分とするアモルファス軟磁性合金は、超低鉄損(一般的なモーターコア材と比べて約1/10)で、モーターの省エネルギー化に貢献します。
そのほか、クラッド材の紹介コーナー、EV/HEVバッテリー用として、高剛性と高い機密性が図られたアルミ鋳物製バッテリーケース、サスペンション用で、足まわりの軽量化に貢献する高靱性ダクタイル鋳鉄の「NMS600CM」、EV/HEVパワーモジュール用の窒化ケイ素素基板など多くの技術を紹介。
中でも同社の技術が体験できるのが、同社が世界に先駆けて開発、量産を開始したNEOMAXで、ネオジム、鉄、ボロンを主成分とした、磁石の中では最も磁気特性の優れた磁石。
球を持った手を近づけると磁石に吸い付き、球も容易に離れないほど。自動車分野、IT、家電分野、産業分野、医療、環境、エネルギー分野などの小型、軽量化、高効率、省エネ化に欠かせない材料として重要な役割を担っているそう。
高機能素材を生み出す同社の技術力を多彩な展示を通して体感することができます。
(文/写真 塚田勝弘)