●販売好調の「エクスパンダー」をベトナムでも生産
三菱自動車は、ベトナムの生産拠点においてクロスオーバーMPV「エクスパンダー」の生産を2020年より開始すると発表しました。
ミツビシ・モーターズ・ベトナム・カンパニー・リミテッド(以下、MMV)が事業開始から25周年を迎えたことを記念し、同国ホーチミン市で式典が開催されました。
現在、MMVではアウトランダーのノックダウン生産を行っていて、エクスパンダーの生産開始に併せて、MMVの生産能力増強を検討しているとのこと。
エクスパンダーは、2017年秋よりインドネシアで生産、販売を開始し、東南アジア各国で堅調に売り上げを伸ばしていて、ベトナムでは2018年10月より販売をスタート。エクスパンダーを中心に、同国での2018年度の全車種販売実績は約14,000台、2017年度の約2倍になっています。
2019年度も今のところ販売は好調に推移しているそうです。三菱らしいダイナミックなフォルムと3列シートを配置したインテリアが特徴ですが、残念ながら日本への導入の予定はなさそう。
同社は、ベトナム経済の発展に貢献するため、同国自動車市場創生期にあたる1994年、MMVの前身である生産、販売会社を三菱商事や現地パートナーと合同で設立し、ベトナム事業を開始。その後のベトナムの自動車市場拡大とともに、現在ではアセアンにおける成長戦略を支える重要な事業の一つです。
三菱自動車の益子修会長は「ベトナムで高品質なクルマを造り、より多くのユーザーにお届けするというこの新たな挑戦は、ベトナム事業の持続的な成長を可能にするとともに、雇用の増加、人材育成、投資、技術移転といった面でベトナム自動車産業及び同国地域経済発展に貢献できると信じております」とコメント。
また、同社は、ベトナムにおける社会貢献活動にも力を入れていて、MMVよりベトナム赤十字社を通じ、ホーチミン市の大学生、同市とビンズン省の高校生計70名に奨学金支援を実施したそうです。今後も次世代の教育支援を始めとした社会貢献活動を通じ、ベトナム社会の持続的成長に寄与していくとしています。
(塚田勝弘)