【スーパーカブHISTORY・1983年〜1996年】絶え間ない改良により燃費・パワー・耐久性に磨きをかけ続ける

■ホンダ・スーパーカブ60年の歴史を辿る【その3】

世界累計生産台数1億台を達成し、今もなおその記録を更新し続けているスーパーカブ。なぜそんなに世界中から愛されているのでしょうか? その秘密を探るべく、本企画ではスーパーカブの歴史を辿っていきます。今回は、リッター180kmと驚異の燃費性能を実現した1983年からスタートです!

●スーパーカブ50スーパーカスタム(1983年2月)
ついにリッター180kmを実現。メーターバイザーも装備

前年にリッター当たり150kmを記録した燃費性能をさらに引き上げ、同180kmとしたスーパーカスタムが追加されます。吸気ポートに副吸気回路を採用して、点火コイルの電圧を高めて火炎伝播性能を引き上げたエンジンを採用。出力は5.0psに低下しましたがトルクを増強、専用のエアロミラーとメーターバイザーを装備していました。

(スーパーカブ50スーパーカスタム)

●スーパーカブ50を改良(1983年3月)
通常の50も改良によってエンジン性能を向上

スーパーカスタムに続いて通常のスーパーカブ50もエンジンが改良されます。燃焼室やポート、バルブ、ピストンに改良を加えた結果、1リッター当たり130kmだった燃費を145kmに、最高出力も4.7psから5.0psへと向上しています。

(スーパーカブ50デラックス)

●スーパーカブをマイナーチェンジ(1986年6月)
ハロゲンライトや大型リヤキャリアを装備

生産累計が1650万台を超えたスーパーカブにハロゲンヘッドライト(30W/30W)やメンテナンスフリーバッテリー、キー付きタンクキャップ、大型リヤキャリアを採用するマイナーチェンジが実施されました。また車体色を全7色に増やし、ストライプやエンブレムのデザインが一新されました。

(スーパーカブ50デラックス)


(スーパーカブ90カスタム)

●プレスカブ(1988年2月)
新聞配達員の強力なパートナー

新聞配達などの業務に特化したプレスカブ50が新発売されました。大型リヤキャリアとフロントバスケットを装備して積載能力を大幅に向上させ、積載状況に応じてメインヘッドライトからフロントバスケットにあるサブヘッドライトへ切り替えが可能となっています。大径リヤドラムブレーキや強化サスペンションも特徴でした。

(プレスカブ50スタンダード)

●30周年記念特別仕様車(1988年3月)
ゴールドのストライプが特別感を演出

1987年末時点で生産累計が1730万台を突破したスーパーカブは、シリーズ発売30周年を記念して特別仕様車が発売されました。パールブルーの車体色や専用サイドカバー、ゴールドのフロントトップカバーや専用キーを採用してしました。

(スーパーカブ50 30周年記念特別仕様車)

●スーパーカブをマイナーチェンジ(1991年10月)
装備充実&デザインの小変更を実施

スーパーカブシリーズとプレスカブ50が小変更されました。フロントカバーやエンブレム、ストライプのデザインを変更、機械式燃料メーターを新採用、左側バックミラーを標準装備(50/70/90の各デラックスタイプ)、鍛造ブレーキペダル採用やフロントバスケットパイプの大径化(プレスカブ50)、サイドカバーをレッグシールドと同色に変更(50スタンダード)などが実施されました。

(スーパーカブ70カスタム)


(スーパーカブ50デラックス)


(スーパーカブ90デラックス)

●スーパーカブを小変更(1993年3月)
細部の変更によってさらなる熟成を図る

生産累計が2000万台を突破したスーパーカブシリーズの細部が変更されました。基本特性はそのままに新デザインの円形ウインカーレンズ(カスタムを除く)や、深みのある車体色を引き立たせるエンブレムなどが採用されました。

(スーパーカブ50ビジネス)

●スーパーカブにタフアップチューブを新採用(1996年12月)
パンク防止に効果大

小変更から3年後には順調に生産累計を2500万台まで伸ばしたスーパーカブ。新たに50/70/90のシリーズ全体でパンク防止に効果を発揮するタフアップチューブが採用されました。チューブの空気室とは別にパンク防止液を封入した液室を設けた構造が特徴です。

(スーパーカブ50スタンダード)

※次回へ続きます。

(増田 満)

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この記事の著者

増田満 近影

増田満

複数の自動車雑誌編集部を転々とした末、ノスタルジックヒーロー編集部で落ち着き旧車の世界にどっぷり浸かる。青春時代を過ごした1980年代への郷愁から80年代車専門誌も立ち上げ、ノスヒロは編集長まで務めたものの会社に馴染めず独立。
国産旧型車や古いバイクなどの情報を、雑誌やインターネットを通じて発信している。仕事だけでなく趣味でも古い車とバイクに触れる毎日で、車庫に籠り部品を磨いたり組み直していることに至福を感じている。
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