2020年の「自動運転車」実用化に向け、警察庁が道交法改正試案を公表

日本国内でも自動運転車が公道を走るための法整備が本格化しつつあるようです。

2020年の実用化を目指す自動運転車の法整備をめぐり、警察庁が12月20日、道路交通法の改正試案を公表。運転席にドライバーが存在し、一定の条件下でドライバーに代わってシステムが運転を担う「レベル3」の走行を可能にするもので、渋滞中の高速道路などでの実用化を想定。

ドライバーの安全運転義務維持を条件に、ドライバーが自動運転システムから運転を引き継げる態勢を取っていれば、走行中の携帯電話使用やカーナビ画面での映像視聴が可能になります(飲酒・睡眠はNG)。

自動運転の法整備を巡っては欧米が先行しており、ドイツでは昨年道交法を改正。レベル3の公道走行を可能にしており、米国でも昨年20州で自動運転のルールを新設するなど、各国が法整備を急ぐなか、日本政府としても対応を急ぐべきと判断した模様。

その一方で自動運転車を狙ったハッキングなど、サイバー攻撃の可能性も有ることからセキュリティー対策も官民共通の課題となっています。

新聞報道などによると、警察庁は早ければ2019年中に道交法改正案を提出し、2020年前半の施行を目指すそうです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

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自動運転をめぐる最近の動向と警察庁の取組に付いて(警察庁 交通局 2016.12)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/4th_sangyokakumei_dai3/sankou2.pdf

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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