【スーパー耐久2018】MORIZO選手こと豊田章男社長が最終戦岡山でS耐デビュー!

11月4日、快晴の岡山国際サーキットで朝8時30分頃にスタートが切られた、ピレリスーパー耐久最終戦の岡山ラウンドGr.2レース。このレースに参加する選手のリストを見て一瞬目を疑いました。

ST-4クラスの29号車 T‘S CONCEPT⼩倉クラッチ86は、ドライバーリストのCドライバーがレース直前まで未登録だったのですが、予選日に改めて確認すると、なんと「MORIZO」の名前が!このドライバーネームはトヨタ自動車の豊田章男社長がレースに参加する際に使うドライバーネームなのです。

豊田章男社長といえばラリーなどではお馴染みで、レースもニュルブルクリンク24時間レースに参戦されるなど精力的にモータースポーツに参加する「カーガイ」として有名ですが、実はJAF公認レースへの参加は初めてとのこと。

しかし国内レースに興味が無いわけではなく、直前の第5戦もてぎにも社長専用車センチュリーGRMNで乗りつけるなどスーパー耐久には並々ならぬ興味を示しています。

昨年のスーパー耐久鈴鹿戦でのスターティンググリッドでトヨタ系チームの選手に激励を贈っているさなか、筆者が軽くお話を伺ったところでは「マーケティングとかそういうことではなく、個人的にいつかはこのレースに出てみたい」と語っていらっしゃいました。

今回のスポット参戦はその念願がやっと叶ったということなのでしょう。

29号車のメンバーはST4クラスでチャンピオン経験もありSUPER GTにも参戦した佐々木雅弘選手、小倉クラッチ代表でもある小倉康宏選手、そして豊田社長のご子息の豊田大輔選手。

決勝のスタートドライバーは豊田大輔選手がつとめ、1時間ほどの走行ののちルーティーンのピットイン。続くドライバーがMORIZO選手、のはずでしたが駆動系トラブルでガレージインしてしまい40分ほどの修復作業を余儀なくされます。

その修復作業が終わり再び乗り込むMORIZO選手。激戦ともいえるST-4クラスを1分50秒台のタイムで安定して走行。20周を走りピットインで再び豊田大輔選手にバトンタッチ。奇しくも親子でレースを楽しむと言うかたちとなりました。

結果は周回数75周で完走を果たします。レース後にピットで「存分に楽しんだ」と語る豊田章男社長。自ら「運転を楽しむ」というポリシーは健在のようです。

(写真・文:松永和浩)

この記事の著者

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松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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