創立80周年のトヨタ、組織を大変革する背景にある「危機意識」とは?

2011年に「地域主体経営」、2013年には「ビジネスユニット制」を導入するなど、地域に根差した「もっといいクルマづくり」の推進や、現地現物に基づく「人材育成」に取り組んできたトヨタ自動車。

<ビジネスユニット制>

レクサスインターナショナル(レクサス事業担当)
第1トヨタ(北米・欧州・日本担当)
第2トヨタ(中国・豪亜中近東、アフリカ、中南米担当)
ユニットセンター(ユニット事業担当)

しかしながら、仕事の進め方は従来の延長線上にあり、従業員や関係者の頑張りに頼っている部分が多く、また機能間の調整に時間を費やす傾向が顕在化していたそうです。

そこで同社は2016年3月2日、全社的な体制変更を発表。仕事の進め方を変革することを狙いに、2016年4月18日付で従来の「機能」軸ではなく、「製品」を軸とする7つのカンパニー制を導入しました。

「先進技術開発カンパニー」
「トヨタコンパクトカーカンパニー」(トヨタ自動車東日本)
「ミッドサイズヴィークルカンパニー」
「CVカンパニー」(トヨタ車体)
「レクサスインターナショナルCo.」(トヨタ自動車九州)
「パワートレーンカンパニー」
「コネクティッドカンパニー」

「製品」軸で仕事を回すことにより、機能の壁を壊して調整を減らし、全ての仕事を「もっといいクルマづくり」と、それを支える「人材育成」に繋げていくことが体制変更のポイントになっており、これにより、責任ある立場のリーダーが現場に近いところで物事を決められるようにしたという訳です。

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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