全国軽乗用車協会連合会が、2016年4月の軽自動車セールスデータ(速報)を発表しています。
認証取得時の不正が明らかとなった三菱自動車「eK」シリーズと、その兄弟モデルである「DAYZ」シリーズを販売していた日産自動車の両社の販売数は、三菱が前年同月比55.1%の1,477台、日産は同48.8%の5,574台となっています。
いずれも不正問題の発覚後、販売を停止しているのでこうした数字は予想の範囲ですが、それにしては台数の落ち込みが少ないという見方もあるかもしれません。
ここでポイントとなるのは、上記の数字は各社の軽自動車販売のトータルの数字であること。
三菱、日産ともに販売を停止しているのは乗用モデルのeKシリーズ、DAYZシリーズに限った話。軽自動車全体では、スズキからOEM供給を受けている商用車などを含めての軽自動車セールス台数ということになります。
そこで、両社の軽乗用車に限った数字を見てみると、三菱は前年同月比37.9%の680台。結果として、三菱の軽自動車販売は商用車のほうが多いという非常に珍しいバランスとなっています。
また、日産はスズキからOEMのモコを含んだ台数となりますが、軽乗用車に限った4月の実績は同35.7%の3185台と、比率でいえば三菱自動車より落ち込んでいます。
そもそも不正を行なったのは三菱自動車であり、しかも1991年から不正が続いていたということで、社会的な問題となっています。
しかし、販売現場での影響でいえば、日産の軽自動車への影響がより目立つ結果となっているようです。
(山本晋也)