4月24日に開催された「モーターファンフェスタ in 富士スピードウェイ」で一番初めに行われた走行イベントが「HKS 2016 OPTION FUJI SUPER LAP」。
HKS 2016 OPTION FUJI SUPER LAP自体は23、24日の両日に開催され、コースコンディションがドライでアタックできた23日の展開ではHKSのR35 GT1000+(暫定2位)やエスコートのランサーEvo(暫定1位)が1分43秒台を出すなど、迫力の展開だったそうです。24日のアタックでは、HKSのR35 GT1000+がどこまでタイムを詰めていくかが期待される状況でした。
しかし、24日は前夜からの雨が残り、あいにくのウエットコンディション、まともなタイムアタックができないという状況でしたが、それでもHKSのR35 GT1000+は2分1秒台のタイムで面目躍如。
かと思いきや、エスコートのランサーEvoが1分58秒台を出して、雨の富士最速ということに! また、前日のタイムが公式記録となり、やはりエスコートのランサーEvoが最速タイムという結果となりました。
現在のタイムアタックマシンはラジアルタイヤを使うこと以外、特にレギュレーションに縛られるわけでは無いので、レーシングカーに比べてやたら空力付加物、いわゆるスポイラーが多いのが特徴。
風の力を使って路面にマシンを押さえつけることでラジアルタイヤのグリップ力を補おうというものです。
富士スピードウェイのようにストレートが長い高速コースではスポイラーが抵抗になって最高速度が大きく落ちるというデメリットが想像されますが、出力の高いチューニングカー(HKSのR35GT1000+:1300ps/エスコート・ランサーEvo 700ps)にとって、空力付加物による走行抵抗の影響はさほど大きくなく、コーナリングスピードの向上を優先してタイムの短縮を狙うのがトレンドです。
特に、今回のようなウェット路面では、エスコートのランサーEvoのように風の力で押さえつけることがコーナーリング中のグリップを安定させることが有利に働く展開だったでしょう。
とはいえ、トップスピードもタイムを詰める重要な要素であることはかわりなく、HKSのR35GT1000+はストレートスピードも稼ぐために、エスコートのランサーEvoに比べ、特にフロント周りのスポイラー類はすっきりした印象です。このマシン、ドライで最良のコンディションあれば1分40秒前後を出すことが可能とのこと。確かに前日は1分43秒台を出しているので、天気が悔やまれます。