日産自動車は今年に入り、スポーツセダン「スカイライン」にダイムラー製のターボエンジンを搭載するなど、2010年4月のダイムラーとの資本提携発表以降、エンジン等の部品共有や共同生産を加速させています。
6月27日には高級コンパクトカーの共同開発を発表。
両社はメキシコ新工場で共同生産予定で、2017年に日産が「インフィニティ」ブランド車を、翌年にダイムラーが「メルセデス・ベンツ」ブランド車を生産する計画。
総額約1,380億円を日産とダイムラーが折半で出資、2021年までに年間生産台数を30万台までに引き上げる計画で、新たに約5,700人の雇用を創出すると言います。
日産は北米に於ける高級車の販売を強化するのが目的で、一方のダイムラーは小型車の生産規模を拡大させる狙いが有るとみられています。
両社が完成車の生産で連携するのは今回が初。共通プラットフォームを使用するものの、デザインは両社が独自に行う模様。
カルロス・ゴーンCEOは「プレミアムコンパクトカーの共同開発及び共同生産は、両社にとって最大のプロジェクト」としており、ダイムラーのディーター・ツェッチェCEOも「一つの工場で両社のスキルを融合させることで、パートナーシップを新たな段階へ進めて行く」との考えを示しています。
一方、両社は6月26日に米アラバマ州で生産されるメルセデス・ベンツ「Cクラス」と欧州向けインフィニティ「Q50」(日本名:スカイライン)に搭載する4気筒ガソリンエンジンを米テネシー州の工場で生産開始。
さらには来年の国内発売が予想されるFFモデル、インフィニティ「Q30」についてもメルセデス・ベンツ「Aクラス」のプラットフォームを流用している模様。
(フランクフルトモーターショー13に出展されたQ30コンセプト )
このように日産とダイムラーは僅か4年間で協業規模を急速に拡大している状況。
3年後の両社共同開発による高級コンパクトカー登場が今から大いに注目されます。
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