「せっかく来たんだから、もう少しいいじゃない!?」とは、夏休みのアウトドアや里帰りの際に、友人や親戚からよく聞くセリフです。相手にお酒をすすめるのは、おもてなしの心に根ざしたやりとりですよネ。
でもその相手が、飲んだ後にクルマを運転するとなれば話は別。相手に良かれと思ったおもてなしも、社会的には罪に問われてしまうのです。そこでここでは「飲ませた人も罪」になる飲酒運転の厳しい罰則について、取り上げたいと思います。
■飲酒運転根絶3つのお願いのうち、2つは周りの人への注意喚起
内閣府が啓発しているポスターには、飲酒運転根絶に向けて3つのお願いが記載されています。そのうち、当事者の運転手に対するお願いは「乗らないで!(飲んだら運転しない)」の1つだけ。
後の2つは「乗せないで!(飲んだ人に運転させない)」と「飲ませないで!(運転する人に飲ませない)」で、周りにいる人へのお願いとなっています。ただ実際にはお願いというレベルではなく、飲酒運転を助長した周りの人も責任を問われる状況にあるのです。
■運転させた人、飲ませた人だけでなく、そのクルマに同乗した人も罪!
では、実際に飲酒運転を助長すると、どのような罪に問われるのでしょうか。政府広報オンライン(下表)のとおり、「お酒を提供した人」だけでなく「車両を提供した人」、そして飲酒を知りながら「同乗した人」も罰せられるのです。もはや飲酒運転罪は、関わった人も一蓮托生なのですね。逆にこれくらい厳しくやらないと、飲酒運転は根絶できないと感じる次第です。
先だっても、海水浴場でさんざん飲んだ後に、クルマを運転して人身事故を起こしたという痛ましいニュースが報道されていました。仲間とクルマで海に行き、浜辺でビールを飲むという行為には、大変なリスクが潜んでいるのです。こういうことを、今一度しっかり踏まえておきたいと思います。
■政府広報オンライン http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201312/1.html
(拓波幸としひろ)