ダイハツ・ミライースが33.4km/Lに進化する!

 ダイハツ工業は、2013年8月にマイナーチェンジを予定しているミライースにおいて、改良版「e:Sテクノロジー」を採用、JC08モード燃費で33.4km/Lというクラス最良スペックを達成する見込みであることを発表しました。

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現行のミライースのモード燃費は30.0km/L。一割以上の燃費性能向上により、ライバルを凌駕する数値を実現しようというわけです。 

その進化のポイントは大きく3つあります。

・燃焼効率を向上させ、フリクションを低減するなど「パワートレーンの進化」

・空力性能やローダウンによる「車両の進化」

・従来より高速からアイドリングストップする「エネルギーマネジメントの進化」

より詳細に見ていくと、まずパワートレーンの進化では「クールドi-EGR」によるノッキング抑制と吸気温度低下が効果大といいます。そのほかエンジンでは、タイミングチェーンの変更によるフリクション低減、ハイギード化とそれに合わせたCVT制御の最適化がポイントとなっています。また4WDについてはリヤデファレンシャルギアをスパイラルギアへ変更、デフオイルも低粘度とすることで抵抗を減らし、伝達効率をアップさせているといいます。

空力性能が注目される車体関係では、フロントバンパーに「エアロコーナー」と呼ばれる造形を採用しているほか、フロアアンダーカバーの採用により走行抵抗を減らしています。また2WDにおいては10mmローダウンさせることでフロア下に入り込む風を抑制しているともいうことです。

アイドリングストップは、11km/hから行なうように改良されています。さらにオルタネーターを進化させることで、減速時の発電量を増やし、より減速エネルギー回生につながるよう工夫されているのが、エネルギーマネジメントでの進化ポイントとなります。

ライバルとなるスズキ・アルトエコは、33.0km/Lという燃費性能でガソリンエンジン車としてはトップですが、今回のマイナーチェンジにより追いつき・追い越すことになるミライース。果たして、ライバルは黙って見ているのかどうか、今後の切磋琢磨も気になる軽自動車の燃費バトルといえそうです。

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(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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