人とくるまのテクノロジー展2013に出展した自動車メーカーの中で新技術の展示に積極的な印象を受けたのが日産です。
まず、目を引いたのは先日栃木工場でオフラインされたインフィニティQ50の車体骨格モデルで、世界初となる1.2GPa(ギガパスカル)級の高成形性超ハイテン材を使用したインフィニティQ50(次期スカイライン)の車体骨格モデル。
新型インフィニティQ50(次期スカイライン)に使われるユニプレス社製の超高張力鋼板は、センターピラーインナーとフロントルーフレールの2部品で、2種類の鋼板を接合させる「テーラードブランク工法」を採用した世界初の技術。
高張力鋼板は、一般論として欧州車が先行しているイメージがありますが、日産では本格的なハイテン材使用を推進し、2017年までに採用比率を25%まで拡大。車体の構造合理化も含めて15%の車体軽量化を図るとのこと。
インフィニティQ50の骨格モデルの裏にひっそり? と展示されていたのは、世界初公開のFF車用、新開発のハイブリッドシステムです。
エンジンは直噴の2.0Lで、モーターは1モーター、エンジンとトランスミッションを2つのクラッチで接続する2クラッチ式を採用。フーガ・ハイブリッドシステムをFF用に適応させたパラレルフルハイブリッドシステムで、バッテリーはリチウムイオン電池を搭載しています。最初の搭載車は、2.5Lと排気量は異なりますが、次期パスファインダー・ハイブリッド用になる模様です。
(塚田勝弘)