地球上に広く分布するチタンは、レアメタルやレアアースのように生産地が限られないメリットがあり、鉄よりも約40%も軽く、アルミよりも重いですが約2倍の強度を誇ります。
しかしプレス成形が難しく、しかも高価。チタンというとクルマではマフラーなどがあり、身の回りの品ではゴルフクラブやマグカップなどもありますが、まだまだ馴染みがあるとはいえません。
服部板金工業が特殊技術として実現したのが、チタンの冷感プレスで手軽に量産できる加工技術です。約1年をかけて、チタン鋼板の板厚1.0mmとチタン鋼板の板厚2.0mmを使った冷間プレスによる絞り成形を実現。これにより、たとえばマフラーはもちろん、シートフレーム(フレームASSY)などの製品を生み出せるそうです。最大のメリットは軽量化で、鉄で作ったフレームと持ち比べるとその差は歴然でした。
クルマの軽量化に欠かせない材料置換は今後ますます増えていくはずで、チタン加工製品がより身近になるはずです。
■服部板金工業
http://www.hattori-bk.co.jp/
(塚田勝弘)